(番外編)AI、クローン、枝変わり
AIどんだけ有能なの?
今年になってから急に、ChatGPT等のOpen AIについて耳にする機会が増え、noteでも有料オプションのAIで作文する機能が追加されたようです。
ある一定量以上の情報をAIが吸収し学習することで、AI自体が加速度的に進化し続けていて、これはどうも研究者達の当初の想定を超えているらしいよ、との話も耳にしたことがあります。
現時点で身近でかつ無料で利用できるものとしては、マイクロソフトのBing AIがあります。これは通常のネット検索機能を補うような形ですが、チャット形式でかつリンク付きで答えてもらえます。
AI側で引用部分の解釈を誤ると、明らかに不正確な文章になって出てくることもありますが、よくもこんな長い文面書けるよなぁと、私にしてみたら感心する場合が多いですね。
ではさっそく、AI先生に答えて頂きましょうか♪(*´ー`*)
※回答は毎回一緒ではなく、日々更新されているようです。
ソメイヨシノとクローンについて教えてください
ソメイヨシノ(染井吉野)は日本の桜の代表格で、日本に咲いている桜の約80%を占めるほど、身近かつ有名な桜です。
ソメイヨシノは江戸時代に東京の「染井村」で植木職人によって交配されてできた1つの個体を接ぎ木によって増やしたもので、そのため、日本全国のソメイヨシノはすべてが同一のDNAをもちます。つまりすべてのソメイヨシノの木はクローンなのです。
ソメイヨシノは完全なクローン桜であることによって、一斉に開花し、一斉に散るという美しい姿を見せます。しかし、クローン桜であることにはデメリットもあります。例えば、病気や害虫に対する抵抗力が低くなったり、遺伝的多様性が失われたりすることです。また、ソメイヨシノは種子から育てることができないため、接ぎ木以外の方法で増やすことが難しいです。
なるほどね
Bing AI 流石です。私は、こんなにはきちんと書けませんもん。
ソメイヨシノの木が挿し木や接ぎ木といった昔からのクローン技術で増えたなら、最初の1本(=原木)についてが気になるところです。
今のところは上野にある4本の木に全国のルーツが辿れるとか、福島県郡山市開成山公園の老木が現存する日本最古という話があります。
ソメイヨシノの個体としての寿命は一般的に60年程度と言われますが、適切に管理することで樹齢を延ばすことも可能で、このように100年以上の樹齢の個体が存在しているのも事実です。ただ、全体で考えるとクローンによる更新はどうしても欠かせないプロセスとなります。
満開前のソメイヨシノを見ていると、咲いている花の上でだけ時が止まったかのような感覚に陥ることが個人的にあります。皆さんはどうですか?
「クローン」という名のタイムマシンに乗せられ、美的意識の不変性が江戸時代の遠い過去から、植木職人さんや公園の管理者さん等、いろんな人たちから大切に手渡しされて、現在の私たちへと届けられてるのかなぁ?なんて思っちゃうんですよね。
では、次の質問!
ギョイコウと枝変わりについて教えてください
ギョイコウ(御衣黄)は、サトザクラ群のサクラで、萌黄色の花を咲かせる珍しい品種です。また、ギョイコウは江戸時代中期に京都の仁和寺で生み出されたとされ、ウコン(鬱金)という品種の枝変わりとして誕生したことがDNA解析によって判明しています。
枝変わりとは、植物の一部の枝が突然変異によって他の枝とは異なる特徴を持つようになる現象です。枝変わりした枝を切り取って接ぎ木することで、新しい品種を作ることができます。枝変わりは、植物の遺伝的多様性を高める役割を果たします。
ギョイコウやウコン以外にも、枝変わりによって生まれた桜の品種はたくさんあります。例えば、ソノサトキザクラ(園里黄桜)は、フゲンゾウ(普賢象)の枝変わり品種で、黄緑色の花を咲かせます。
ちょい待ち!
AI先生! 枝変わりは遺伝的多様性を高めるって、結局、接ぎ木でしか増えないんなら、遺伝的多様性は失われないんですか?と、自分的にはツッコミ入れたくなるところです(笑)
いずれにせよ、植物にヒトが介在しないと園芸品種というもの自体が成り立たないのは明らかで、何も無ければきっと虫に食われて絶滅しちゃいます。
こういう関係って、なんでそうなんだろう?って考えると、とても不思議なとこで、実が成ったり、木材として利用されるものならともかく、お花の美しさに魅了されるのって、本当、一体何なんでしょうか?
枝変わりのメカニズムも植物独自で、動物にはありえない。
梨の生産なんかでも、新たに苗木から育てるのでなく、既存栽培品種への接ぎ木によって新品種への転換が行われているって話を見かけます。
枝から先は別物、という植物独自の仕組みがあってこそなんですよね。
前回のウコンとギョイコウってどっちがどっちなの?というとこから、枝変わりのメカニズムにまで今回は流れ着いたのですが、知れば知るほど、植物って不思議に思います。
以上で、桜をめぐる私のエッセイは終了となります。
定期連載と番外編含め計6回、お付き合いいただきありがとうございました。