3音で充分!故すぎやまこういち先生のゲーム音楽理論。ラジオ「ゲーム音楽三昧Ⅱ」より
PCのデータ整理していたらお宝データが出てきた
2014年に放送されたラジオ番組「今日は一日ゲーム音楽三昧Ⅱ(ツヴァイ)」の録音データが出てきました。
放送時間10時間超、放送された曲数が120曲(だったと思う)と、ゲーム音楽ファンにとっては祭りのような番組でした。久しぶりに放送をじっくり聞きながらなつかしいな思っていたら、途中で超大物ゲストが出てきました。
故すぎやまこういち先生も出演
2021年に亡くなられたすぎやまこういち先生が、この番組にゲストとして登場し、ゲーム音楽にかかわるキッカケとなった有名なエピソードも話されています。
聞き手が高橋名人というのもさらに貴重です。出演時間も1時間と長くいろいろなエピソードを話されています。
ファミコン時代の3音しか音源が使えないことについての考え方の話は面白いです。
ゲーム中は2トラックしか使えないけど、序曲とエンディングは3トラックも使えて充分だった。とのエピソードは普通の作曲家であれば、トラック数が少なくて苦しむところを、充分と言い切っているところが凄いです。
ファミコンのPSG音源については、その楽器らしいフレーズにより、PSG音源でもちゃんとその楽器の音に聞こえる、という話も興味深いです。この話を聞いてからファミコン音源の曲を聞いてみると、確かにオーケストラの楽器っぽく聞こえると納得しました。
そこからスーパーファミコンになり使える音色は増えたものの、ファミコンの時から作曲時はオーケストラの音で発想して、ゲーム機の音源に落としていたので、作り方は変わらなかったという話も面白いなと思いました。
すぎやま先生がゲーム音楽を作るうえで心がけていること
ゲーム音楽を作るうえで心がけていることは、何度聞いても飽きない、永く愛される音楽を目指した。ということです。確かにフィールドや戦闘の曲など何度も繰り返し流れますから、すぐ飽きてしまう曲では困ります。
私が年をとったこともあるかと思いますが、最近のゲーム音楽は印象に残らないものが多いです。
技術の進歩で使える音の制約が無くなったことで、ゲーム音楽は豪華になりましたが、すぎやま先生が目指すゲーム音楽とは離れてきているのかもしれません。
ゲーム音楽三昧、またやらないかな
2010年放送の第1回、2014年放送のⅡ(ツヴァイ)以降、ゲーム音楽三昧は放送されていません。
あれから10年経ちましたし、また放送しないかな。