上級生の謝罪のてがみ

中学に入学し、脱毛が悪化していたが、学校には普通に通っていた。3年間、風邪以外で休むことはなかった。

不登校にならなかったのは、両親が不登校にならないよう、必ず毎日学校に行かせたのと、
嫌なことを言ってくる人がいたら、私がすぐに先生に言いつける性格だったからだと思う。

入学した年の5月頃には落武者のような髪型になっていた。
下校するときに、3年生が3人立っていて、その横を通りすぎた。
脱毛に気づいた1人が、「あの子、かっぱじゃん」といい、他の子が「えっ?うそ??」という会話が聞こえた。
はじめに気づいた子が、「この上に乗れば少し見えるよ」といって、3人が近くの縁石ブロックの上に立ち、私の後ろ姿を斜め上から見た。
「ほんとだ!はげてる。かっぱじゃん(笑)」というような会話が聞こえてきた。

ちらっと振り返り、3人の顔だけ覚えて帰宅した。

翌日、担任の先生に下校のときのことを話した。
担任の先生が全校生徒の顔写真が貼られたファイルをもってきて、3人の名前を特定した。

後日、その3人は先生の指導を受け、無事に解決となった。

その後、その3人から手紙で謝罪を受けた。
手紙には「相手の気持ちを考えずひどいことを言ってしまった。ごめんなさい」というような内容のことが書いてあった。

不思議なことに、この出来事は今も記憶に残っている。

当時、先生に言いつけることで、自分の気持ちは解消されていて、特に3人に対して根にもつことはなかったし、これ以上責めるつもりもないのだけれど…

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