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名前にまつわるエトセトラ

私は、SNS上では『おたみ』という名前を使っている。
『おたみ』という呼び名は、
リアルな世界で使われている愛称を気に入り、採用した。
『おたみ』と呼ばれたのは大学生の時。
この愛称は私の下の名前をアレンジしたものなのだけど、
それまでは、苗字にちゃん付けをされたり、
苗字を少し変形させて呼ばれることが多かった。
(多分、苗字が結構変わっているからだと思ってる)。
なぜか大学の友人からは、
圧倒的に下の名前で呼ばれることが多かった。
苗字で呼ぶ人の方がいないくらい。
なんでだろ?

それは、さておき、
この愛称は結構気に入ってる。
・古風で和風な響き
・リアルでも使われている愛称なので違和感がない
・字面が柔らかく丸っこい

そもそも元になった本名を私は気に入っている。
私には姉と妹がいるが、
2人の名前よりも、今の自分の名前が
なんとなく自分にしっくりとくる感じがして好き。

それが自分にしっくりくる名前だったのか、
名前を使っているうちにしっくりとくるようになったのかはわからない。
(かなりの確率で後者な気もするが)
名前は人生で1番見聞きし、書くことが多い言葉と言われている。
そんな名前が、
なんとなくしっくりきて、自分が好きだと思えることは、
とても幸運なことだと思っている。

そんな名前の由来としては、
・母の伯母の名前から一部をもらった。
・その伯母は女医で、女性が学ぶことが難しい時代の中で、
 とても努力家の勉強家だったので、そんな人になってほしいと思った。
・私の出産予定日とその伯母の脚の切断手術の日が近く、
 手術がうまく行くようにという願掛けもこめた。
・兄弟には共通した字をつけることも決めていたので、
 すでに誕生していた姉と共通の1文字を組み合わせた。
というふうに聞いている。

保健師的なことを言うと

名前の由来っていうのは対象者を知る上で、
結構大切な情報でもある。
名付けは、家族で行う大切な意思決定の1つだから、
誰が、どういう意図で決めたのかということで、
その家族の力関係みたいなことも見えてくる場合がある。
また、名付けた人の価値観、何を大切にしているとかが垣間見えやすいらしい。
例えば、
姑が頑なで譲らず名前を決めてしまった(今は少なそう)場合、
家族の大事な意思決定の場面で姑が舵取りをしがち・・・とか。
親や祖父母から共通の文字を入れるようにしたとかいう場合は、
家族、血縁の繋がりを大切にしているのかなと予想できたり。

海堂尊の小説、バチスタシリーズに出てくる、
精神科医の田口先生は、対象者に名前の由来を聞くようにしているという
描写があったと思う。
由来そのものについてを聞く目的もあるが、
名前について聞かれ、どんな風に答えるのか、
自分の名前をどう思っているのかを知る目的も含めて
聞いているとかだったと記憶している。

あくまで予測の範疇を超えないし、
全てがわかるわけでは決してない。
でも、名前のことを聞くことが、
その人のことを知る切り口の1つにはなりえる。