G日記<映画『ブルーピリオド』を観てきた>
台風も近づいているし、相変わらず暑いしで、夏季休暇3本目の映画を観に行くことに。少し前、ネットで映画情報を見て気になっていた映画『ブルーピリオド』を選択。
『ブルーピリオド』は漫画が原作で既にアニメ化もされているらしい。友達にもめぐまれ楽しい高校生活をおくりながらも、虚しさも抱える高校生八虎(やとら)が1枚の絵と出合い、紆余曲折しながら努力を重ねて東京藝術大学を目指すというのが、大まかなあらすじだ。
主役は眞栄田郷敦。おう千葉真一の息子ではないか。今回は親父と違い繊細な演技をしていて好感がもてたが、筋肉隆々の身体は役柄上違和感あり。裸になるから仕方ないが。アクションもこなせるようだし、今後も楽しみな俳優さんだ。高校生が主なので他の役者さんはほとんどしらなかったが、往年の人気女優、石田ひかりと薬師丸ひろ子が作品を引き締めていたようだ。
東京藝術大学の受験システムには興味が沸いたし、少年ジャンプのテーマ「友情」「努力」「勝利」のような内容は、十分楽しめた。必死に努力し、葛藤を経ながら無我夢中に目的へ突き進む主人公に感動したし、作品の評価が高いのも頷ける。
だ が、原作やアニメを観ていないからなのか、突っ込みどころもあったし納得いかない部分もあった。
●画材道具ってけっこう高価だと思うのだが、アルバイトしてないし、趣味にどんどん小遣い渡すような家庭でもなさそうだし、何故揃う?
●ライバル?の高橋世田介がいかに天才と言え、初めて描いてあの精巧なデッサンは無い。むしろ下手な中にとてつもない光るものありというならわかるが。(私見)
●どうも出てくる絵そのものに納得がいかない。特に八虎が試験で描く最後の絵が合格の可否を決定したとは思えない。(私見)
●そもそも、絵心もなかったものが、高校2年から目指して、努力すれば東京藝術大学に現役で受かるのか?(私見)
あまり書くと批判的になるのでやめる。ただ、絵画を題材に取り上げることがいかに難しいかということだ。情熱的な若者を描いた作品としては素晴らしいと思う。だが、そこに絵画という素材が入ることで、特に絵心のある人たちには、一瞬ある程度の距離感が生まれてしまう気がする。
ちょっと私見でうるさいこと書いたが、先にも記したように作品は楽しめると思うし、よくできている。
何においても好きなものに真剣に取り組み、我を顧みず挑戦していく若い人を見るのは好きだ。もちろん私も負けてはいないが。