都会でいい感じで暮らす本をだれか書いてくれ
年末年始は家に引きこもって暇だったので、何冊か本を読み直したんだけど、うーんって感じ。
読んだ本のジャンルはその全てが世捨て人に関する本で、「いかにこの資本主義社会から脱するか」をテーマにした本だけど、ちょっと納得がいかない。
「資本主義はよくない」「だから洞窟で暮らすことにしました」「人間関係もすっきりさせました」みたいな本は、ぼくが---というか大体の人が---真似するにはどう考えても無理である。
みんなマネーゲームに疲れている。ぼくだってそうだ。東京に住んで、周りを見渡すと豊かな人ばかり。ぼく自身はしがないサラリーマン。
そんな人間が「じゃあマネーゲームでバリバリ勝ち上がってやるぜ」という生き方を選ぶのも「資本主義とかクソなので離脱しまーす」という生き方を選ぶのも、まあどっちも無理だ。
「無理だ」と書いたけど、たぶん覚悟が足りないんだろう。実際はできなくもないと思う。「どっちかの生き方を選ばないとおまえは死にます」くらいのことを言われたら流石にできるとは思う。いや、やっぱり死ぬかも。
なんで無理かについて考えてみたんだけど、そこには「しがらみ」が存在するからだ。まず前者はメンタル的にたぶんもたない。実際ぼくはもたなかったので、うつ病になって長期休暇を余儀なくされた。
後者については、親とか周りからどう思われるかとかもあるだろうし、そういうのを全部切り捨てられるほどぼくは強くない。
なので思うんだけど、いいとこどりした本が出ないかなあと思う。会社をやめることもなく、マネーゲームからは離脱して、それなりの収入でそれなりに豊かに東京で暮らしていく方法を書いた本が読みたい。まあ「それなりの年収」を維持するためにはマネーゲームに参加せざるを得ないので、すでに矛盾が発生しているわけだが。
ここまで書いたが、別に「モノがなくても豊かに生きられる」といったハウトゥー本が読みたいわけじゃない。
そういうハウトゥー本はむしろ本屋に行けば死ぬほど溢れかえっているし、別に読みたいとも思わない。そもそもそういうハウトゥー本はだいたい浅いし、うさんくさい。
こういったジャンルの一つにミニマリズムがあるんだろうけど、ぼくは紙の本であふれかえった自分の部屋が好きなので(汚いけど)、そもそもミニマリズムに憧れもしない。
そうじゃなくて必要なのはある種の「哲学」を論じた本なのだ。資本主義のゲームから降りきることもなく、そのデメリットを最小限に抑えるために、どのようにその人が思索したか。そういう本が読みたい。
まあここまで書いてみて思ったんですが、「甘ちゃん」の思想ですね。ぼく自身そう思う。でも「甘ちゃん」はたぶんぼく以外にもたくさんいるだろう。需要あるんじゃねえかなあ。
東京って街について考えてみたんですけど、本当に上を見るとキリがないんですよね。年収一千万は最低ライン、二千万、三千万の世界。みんな銀座とか六本木とかで飯食って、住んでるところはどこぞのきれいなタワーマンション。
そういうのから降りるためには、たぶん自分の「軸」が必要になってくる。軸以外のところは質素にしつつも、その「軸」には金や時間をジャンジャン投資したらいい。
要はみんな「軸」がないんだよな。ここで自分の「軸」について考えてみたんだけど、飲みもしたいし美味しいご飯も食べたいし、かといって本も読みたい。
しいて一つどれか選べと言われたら「読書」になるんだろうなあ。逆にいうと、それ以外は質素に暮らさないといけない。質素に、というのは「単価を抑える」「飲みに行く回数を減らす」というどちらか二つを、あるいは両方を選ぶことになるんだろう。まあ赤ちょうちんでも平気なタイプなので、たぶんぼくは前者を選ぶことになるわけだが。
というわけで。都会でいい感じで暮らすための哲学本というか、もはやそれが哲学本なのかどうかすらわかりませんが、なんかいい本あれば教えてください。TwitterからDMお待ちしてます。
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