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『生きる意味って必要ですか?』という質問に答えてみた

2022年はじめてのnote更新です。 特に書くネタもなかったので、Querieでお題を募集してみたところ、面白い質問が届いたので、2022年一発目のnoteはこちらにしたいと思います。 【Querieに届いた質問(一部表現を修正しています)】 いわんこさんの書く文章が好きです!! いわんこさんにとって、生きる意味って必要ですか?もしくはわからないもの(わからないものでOKだ)ですか? また生への積極的な意志は持たないといけないと思いますか?本人が望んだポジティブな自

    • うつ病のあなたへ

      <はじめに>2021年最後のnote更新です。今年はお世話になりました。2022年もどうぞよろしくお願いします。 さて、ぼくは年内はもちろんのこと、年明けもとある事情(なにもやましい事情ではないです)でTwitterを封印しています。 そのうち元に戻しますが。当分は、です。理由は最後まで読めばわかります。 なのでTwitterはマジでこの瞬間まで開いてませんでしたし、いまでも絶対にTLは見ませんし、基本的にDMも返せません。 LINE知ってる人はOKです。でもよほどの緊急

      • 『生きてるだけでえらい』と言う言葉は現実逃避を正当化しているだけなんじゃないの?

        Love letterでこんな質問を頂きました。せっかくなので、noteのネタにしようと思います。  【ご質問】  うまく言語化は出来ないのですが、「生きてるだけでえらい」という言葉があまり好きではありません。薄っぺらいし現実から目を背けるのを正当化してるように思えます。 いわんこさんはこの言葉はどう思いますか?   【ぼくの回答】 こんにちは。面白い質問をありがとうございます。せっかくなのでnoteのネタにさせてください。 さて。いきなりですが、質問主さんは『マト

        • うつ病で会社を休むことになった人に「オススメの本を教えてください」と言われたので全力で本を勧めてみた

          タイトル通りなんですが、先日、ぼくのLove letterにこんな質問が届きました。 質問主さんへうつ病で会社を休むことになったということで、ほんとうにお疲れ様です。お大事になさってください。 ぼくもうつ病で会社を半年以上休んだことがあるのでわかるのですが、最初の1か月はベッドから起き上がるのもしんどかったのを覚えています。UBERのアプリをインストールすることすらできず、友人に頼んでご飯を届けてもらったりもしました。 ぼくはポジティブな人間なので「死にたい」と思ったこ

        • 『生きる意味って必要ですか?』という質問に答えてみた

        • うつ病のあなたへ

        • 『生きてるだけでえらい』と言う言葉は現実逃避を正当化しているだけなんじゃないの?

        • うつ病で会社を休むことになった人に「オススメの本を教えてください」と言われたので全力で本を勧めてみた

          『ルックバック』の修正について思ったことを書き殴ってみた

          藤本タツキ先生の『ルックバック』の表現が修正された問題について、思うところを書き殴ってみる。 『ルックバック』を未読の方は以下から読んでほしい。まごうことなく傑作である。以下の文章は『ルックバック』本編に目を通してから読んでほしい。 Twitterで『ルックバック 修正』と検索をかけてみると、まあ賛否両論といった感じである。すさまじい数のツイートが流れてくるし、いちいち紹介しているとキリがないので、興味がある人は自分でTwitter検索してほしい。 ① そもそもどんな修

          『ルックバック』の修正について思ったことを書き殴ってみた

          『ハンス・ヨナス 未来への責任』:現代に生きる我々は未来世代に対してどのように責任を負うべきか?

          ハンス・ヨナスという哲学者が最近ちょっとしたマイブームだ。 ハンス・ヨナスは20世紀のユダヤ人哲学者だ。 同世代を生きたユダヤ人哲学者ハンナ・アーレントと同様に、欧米では有名な思想家だけど、日本ではそこまで知名度は高くない。 じっさい、ぼくも戸谷先生の『ハンス・ヨナスを読む』を手に取るまでは彼の存在は知らなかった。 そこから『漂泊のアーレント 戦場のヨナス』と最近出た『ハンス・ヨナス 未来への責任』を立て続けに読んだ。 ハンス・ヨナス 未来への責任:やがて来たる子ども

          『ハンス・ヨナス 未来への責任』:現代に生きる我々は未来世代に対してどのように責任を負うべきか?

          『竜とそばかすの姫』への不満をグチグチ書きました

          本記事はネタバレ全開なのでご注意ください。 細田守最新作『竜とそばかすの姫』を見てきた。 自然豊かな高知の田舎に住む17歳の女子高校生・内藤鈴(すず)は、幼い頃に母を事故で亡くし、父と二人暮らし。母と一緒に歌うことが何よりも大好きだったすずは、その死をきっかけに歌うことができなくなっていた。曲を作ることだけが生きる糧となっていたある日、親友に誘われ、全世界で50億人以上が集うインターネット上の仮想世界<U(ユー)>に参加することに。<U>では、「As(アズ)」と呼ばれる自

          『竜とそばかすの姫』への不満をグチグチ書きました

          共通善は人々を動かすことができるか。『実力も運のうち』読書メモ

          (以下の文章は、友人との読書会後に友人の読書会レジメを参照しつつ書いたものです。) サンデルの『実力も運のうち 能力主義は正義か?』を読んだ。 本書におけるサンデルの主張は、これまでの著作同様「人々は共通善を取り戻すべきだ」ということになるのだが、今作は能力主義とその問題点に焦点を当てている。 彼の主張をものすごいザックリ要約すると、以下の通りになる。 【サンデルの主張要約】・能力主義社会における競争の過程で、勝者は恩恵を見逃してしまう。 ・機会の平等ではなく、不平等自

          共通善は人々を動かすことができるか。『実力も運のうち』読書メモ

          『自分の視点を持つためには何が必要だと思いますか??』という質問に回答しました

          【質問箱に届いた質問】自分の視点を持つためには何が必要だと思いますか?? 【ぼくの回答】こんにちは。質問ありがとうございます。 さて、「自分の視点を持つためには何が必要だと思いますか??」というご質問ですが、ぼくにこれを答える権利があるのかはよくわかりません。理由は簡単で「自分の視点を持っています」と断言するには、ぼくに少し自信がないからです。とはいえ、せっかくご質問いただいたので回答します。 先に簡単に結論を書いてしまうと「当たり前のことに疑問を持つ」、これに尽きます。

          『自分の視点を持つためには何が必要だと思いますか??』という質問に回答しました

          社会がどういう人を救うべきだと思いますか

          ある日、質問箱で以下のような質問を受け取りました。せっかくなので久しぶりのnoteのネタにさせてください。 【質問箱に届いた質問】 車椅子の件を社会は助けるべきだと思います。あと最近話題の海外の有名大学に受かったすーぱー高校生も社会は助けたほうがいいのかと思います。 ただ、僕も給料が上がらなくてちょっと社会に助けてほしいですが、それは自己責任だと指摘されるかもしれません。 いわんこさんは社会がどういう人を救うべきだと思いますか? 【ぼくの回答】 質問ありがとうございま

          社会がどういう人を救うべきだと思いますか

          2021年1月日記

          以下の文章は2021年の1月に読んだ本とその感想や日々思ったことをまとめた日記です。 1/1 『禅とオートバイ修理技術』 1/2 『禅とオートバイ修理技術』『ぼくはなぜ小屋で暮らすようになったか』『スエロは洞窟で暮らすことにした』 ・この日の日記は暗かった。生活リズムが崩れるとろくなことを書かない。 1/3 『禅とオートバイ修理技術』『ぼくはなぜ小屋で暮らすようになったか』『しないことリスト』 ・「資本主義から背を向けて、うまくやっていきましょう」的な本にはあまり魅

          2021年1月日記

          都会でいい感じで暮らす本をだれか書いてくれ→ありました

          ありました。 タイトル通りなんですが、以前こんなnoteを書きました。 東京でマネーゲームに踊らされることなく逆張りで資本主義を否定するわけでもなくいい感じで暮らす思想の実践を描いた本が読みたい。 こんな本ねーだろと。あったとしても、どうせミニマリズムに生きようとか、あるいは薄っぺらい自己啓発の類でしかないんだろうと。 そんなぼくに届いたツイートがこちらです。 ハンチョウ。 「ハンチョウ???」という疑問符と同時に「それだ!!!」と叫んでいる自分がいました。 こ

          都会でいい感じで暮らす本をだれか書いてくれ→ありました

          読書メモ『感じて、ゆるす仏教』

          最近、東洋思想というか禅に関する本を何冊か続けて読んでいて、いま読み直している『感じて、ゆるす仏教』に、「面白いな」となんとなく思っていた批評家・東浩紀さんの記事がリンクしたので、忘れないうちにメモっておく。 この本は、禅僧・藤田一照と著述家・魚川祐二の「感じて、ゆるす」仏教を巡る対談をもとに構成されている。 藤田さんというのはけっこう変わった経歴を持つ禅僧で、灘高から東大に進学、ある日、東洋医学を学ぶ途中で偶然出会った座禅に心惹かれて、そのままお坊さんになってしまったとい

          読書メモ『感じて、ゆるす仏教』

          『都会でいい感じで暮らす方法』についてのメモ

          上記リンクの書きなぐりがいろんな人の目の止まったようなので、もう少し思ったことを書いてみた。先日の深夜のツイートをもとに、一部加筆している。 平均以上の年収を稼いでいる人がそれでも感じている「日々の物足りなさ」について考えてみたんだけど、その物足りなさを埋めるための娯楽が、すべて『都会の上昇志向』によるものだから、そこには終わりがないってことなんだろうな。 つまり求める娯楽の『質』を転換させない限り、この飢えは満たされない。安いもので「我慢」しろという方向性ではこの飢えは満

          『都会でいい感じで暮らす方法』についてのメモ

          読書メモ「しないことリスト」

          さっき更新した雑記で「なんかいい感じで都内で生きていける本ねえかな」と書いたわけですが、そういえばと思ってphaさんの本を引っ張り出した。 phaさんの「しないことリスト」である。 phaさんについて簡単に書いておくと、京大卒のニート。シェアハウスを主催したりしているものの、基本的には「働かない」スタンスを貫いている人だ。 そんなphaさんが「現代社会をゆるくサバイブするためのリスト」を作ったのが「しないことリスト」だ。タイトルの通り、ゆるい。わりと面白いです。 読み

          読書メモ「しないことリスト」

          都会でいい感じで暮らす本をだれか書いてくれ

          年末年始は家に引きこもって暇だったので、何冊か本を読み直したんだけど、うーんって感じ。 読んだ本のジャンルはその全てが世捨て人に関する本で、「いかにこの資本主義社会から脱するか」をテーマにした本だけど、ちょっと納得がいかない。 「資本主義はよくない」「だから洞窟で暮らすことにしました」「人間関係もすっきりさせました」みたいな本は、ぼくが---というか大体の人が---真似するにはどう考えても無理である。 みんなマネーゲームに疲れている。ぼくだってそうだ。東京に住んで、周りを見

          都会でいい感じで暮らす本をだれか書いてくれ