社会人になってから勉強して役立っている資格・学校
先日、大学時代の友人に「勉強を続けていてえらいね!」と褒められました。ありがとう、友人。
社会人最初に入ったのが地方銀行で、常になにかしらの資格試験の勉強をしている状態が当たり前の環境でありました。
したがって、仕事をしながら何か勉強をする、という習慣を身につけることができ、その点は銀行が最初のキャリアでよかったなと思っています。
今回は、私が社会人になってから学んだ資格や学校で、役立ってるな〜と感じるものをご紹介します。
なぜ勉強を続けているのか
私は大学で美学芸術学を専攻したため、大学では一切ビジネス系の勉強をしていません。ルネッサンスとか天使とか、絵ばかり見ていました。
銀行の同期はみな経済学部か商学部ですから、なんとなくコンプレックスというか、負けないぞ!という気持ちがあったように覚えています。
あとは、単純に知らないことがわかるようになるのが楽しくて、興味がむくままに勉強しているのかもしれません。
資格①:簿記2級
https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/class2
内定時代、銀行から「簿記3級、できれば2級まで取って」とお達しがでたので、2級をとりました。
(1)決算書ができるまでの仕組みがわかる
簿記では毎日の仕訳から決算まで、一連の手続きについて学びます。
銀行にはいって本物の決算書をみても、「簿記で出てきた勘定科目だ」と理解でき、それぞれの科目が何を意味する数値なのか理解できました。
(2)原価計算(コスト)の仕組みがわかる
2級の工業簿記では、工場のような製造現場の原価計算を学びます。
人件費、材料費などなど、原価にどのようなコストがのるのか、どのように原価が計算されるのか、仕組みを理解することができます。
したがって、企業にヒアリングをするときも「コスト削減をしましょう」とただいうだけではなく、コスト構造がどのようになっているのか、どこを減らせばよいのか、フレームワークを持って企業と話をすることができます。
【難易度】
簿記の知識ゼロから勉強を始め、受かるまでかなり苦労した経験があります。簿記2級はここ数年でかなり難化したらしいので、本腰入れて勉強しないと受からないそうです。
資格②:銀行業務検定の財務3&2級
http://www.kenteishiken.gr.jp/
銀行員の基礎である財務分析について学ぶ試験です。
企業の財務分析をするときに基本となる数値の理解と、算出方法を学びます。例えば以下のようなものです。みなさんは、全部わかりますか?
・収益性:売上高営業利益率、売上高販管費率 など
・安全性:流動比率、当座比率、固定比率 など
・活動性:固定資産回転率、売上債権回転率 など
・生産性:労働生産性、売上高付加価値率 など
・成長性:売上高伸び率 など
財務分析指標は後々中小企業診断士の科目である「財務・会計」でまた出てきたので、復習になりました。
【難易度】
テキストを読んで過去問題集を何度も繰り返しやれば、受かる試験です。
資格③:ITパスポート
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html
銀行時代、営業店から総務部門に異動したのち、TV会議システムを全店にいれるプロジェクトの担当者になったのを機に勉強しました。
なぜなら、一緒に仕事をするベンダーさんが話す言葉がさっぱりわからなかったからです。特にネットワーク系。アルファベットの嵐…
ITパスポートを学んだことで情報システム、ネットワーク、データベースなどITの基礎知識が体系的に身につきました。
なによりベンダーさんがなにを話しているのか分かったり、構築要件の交渉もできるようになったことは大きかったです。
また、こちらも後々中小企業診断士の科目「経営情報システム」で底力を発揮してくれました。基礎をある程度理解していたので、その上の応用事項を覚えるだけで済んだのです。
まあ、試験当日はかなり難化してぼろぼろでしたが…
【難易度】
ITパスポートも、過去問をしっかり回転すれば合格できる試験です。
資格④:中小企業診断士
https://www.tac-school.co.jp/kouza_chusho.html
(なんとなくTAC・・・)
銀行時代、私は営業店で融資が返せない先を多く担当していました。
そのお客様達からは「どうすれば経営改善ができるか」という相談を受けるのですが、経営知識が皆無だった私は、何も助言ができず、つらい思い出がずっと心に引っかかっていました。
その後本部に異動し、経営幹部に説明する機会が増えるものの、経営知識が皆無だった私は、えらーい幹部達がなにを話しているのか、さっぱり意味が分からず...なにも言い返せない日々が続きました。
そこで、行内の推奨資格になっていた中小企業診断士の存在を思い出し、約20万くらい予備校に払って勉強を始めました。
毎週土日のどちらかは講義、平日はその復習、試験直前は予備校にカンヅメになって1日10時間×7日間勉強し、無事合格しました。
あんなに勉強したのは大学受験以来だと思います....
よくMBAと診断士どっちがいいの?と聞かれますが、私は当時2年間も大学院に通うのは無理だ!と思ったのと、費用200万以上などない!という状況だったので、診断士一択でした。
結局、より中小企業支援の現場に近い仕事のほうに興味が向き、銀行を辞めました。資格を通じて世代・性別を超えた人のつながりも桁違いに。まさに人生を変えた資格です。
【難易度】
一次試験が7科目(マークシート式)、二次試験が4科目(記述式)です。
合格するまでトータル1,000時間くらい必要と言われています。
1年間で1,000時間到達するには、平日2~3時間、土日5~6時間が必要です。
ということで覚悟して勉強しないと続きません。
資格⑤:FP1級
FPも銀行で推奨(というより、ほぼ強制)されていた資格です。投資信託とか保険を販売する際、お客さまのマネープランが作れないと、適切なご相談に乗れません。
今の所仕事で直接生かしてはいませんが、自分の生涯で必要な予算などライフマネープランが自分で組めるようになりました。それに基づいて投資信託のポートフォリオも自分で組んでいます。といっても全部インデックス投信ですが。
おかげで妊活で急に大量の資金が必要になりましたがなんとかやれています。(つらいけど…)
また1級では相続・事業承継についてはかなり細かくやりますので、先日「事業承継士」という資格を勉強した際には、FPでやったことを思いだしました。
【難易度】
2級までは過去問回転でなんとかなります。1級は覚える量が増えるので理解も必要な印象です。
学校①:デザイン
これは銀行に勤めて3年目、銀行の仕事が嫌になり辞めてやる!と後ろ向きな理由で始めた勉強です。
デジタルハリウッドの通学コースに通い、紙とweb両方のデザイン基礎を学びました。
①見た目をよくするには方法がある
文字のカーニング、色の使い方などデザインにはテクニカルな面や理論があります。それを生かしてパワーポイント資料を作るだけで見た目が読みやすくなります。
といってもこの本が非常にわかりやすいので、これを読むだけでも違うと思います。
②WordPress
webは主にWordPressの構築手順を学びました。WordPressにテーマを入れて写真と文を入れ換えて、くらいであれば自分でできるようになりました。
学校②:コーチング
中小企業の社長さんと日々ご支援でやりとりをするなかで、もっと質問や聴く力をあげて、ヒアリング能力を上げていきたい、と感じていました。企業の社長さんから本音を聞き出すことができなければ、支援はできないと思うからです。
あわせて、去年から妊活もはじめ、クリニック通いと仕事の両立で自分がなにをどうしたいのか軸がブレブレ。自分に対してコーチングができるようになりたいと学び始めました。
(もう何度も出しすぎて回しものだと思われそう)
まだこれは学び途中ですが、結局は自分の捉え方次第、自分が自分のことを決めるんだとわかったことで、他人に振り回されないような心のあり方を少しづつ持ててきているように感じます。
これから勉強したいこと
・クリティカルシンキング、ネゴシエーション、ファシリテーション
私はとにかく交渉が苦手です。
感覚先行人間ですので論理的に自分の意見を伝えることもかなり苦手。
部署間の調整も苦手です。こわい人がいると逃げたくなります。
ということでいつからグロービスに通うか機会を狙っています。
来年かなぁ。
・キャリアコンサルタント
これは夏から勉強スタート予定。
女性は特に妊娠・出産などで「キャリアをどうするか悩む」タイミングが多くあります。
私自身、妊活でキャリアを続けるか、辞めるか本気で悩みました。結局続けていますが、本当によかったと思います。
コーチングも勉強してキャリアコンサルタントもだと、人材業界に転職するんじゃないかとか思われそうですが、純粋に自分がキャリアについてもっと体系的に学びたいと思ったのです。
・写真論
大学で美学芸術学を学びましたが、結局部活ばっかりで、自分のものにできたのかは不明・・・写真論についてしっかり勉強したいと思っています。
できれば大学院にいってちゃんと論文を仕上げたい。ですが…どの大学院がどうとか調べればいいんだろ。まずはそこからっていう、低レベル状態です^^;
こうやって振り返ってみると、仕事で必要だから勉強したもの、自分が学びたい勉強したもの、いずれも無駄はなくどこかでつながっていました。
特に中小企業診断士に集約されているように感じます。財務知識も使う、時にはHPのことでIT知識も使う、FPも使う。
デザインを組み立てるように、企業を全体から見る視点を育ててくれたのは、診断士です。
ということで、人生無駄はない!(多分)