30分番組が好き

私は30分番組が好きだ。ドラマでもバラエティでも、全てのテレビ番組が30分だったらもっとテレビは面白くなるんじゃないかと思っている。常々30分という時間のちょうど良さについて感心している。最近のテレビ番組で唯一毎週楽しみに見ている「マツコの知らない世界」も通常は一時間の中で二本立てになっているので内容的には30分番組といえる。単純に私はテレビを見るのに30分以上の集中力を保てないのだ。

私が30分番組を意識するようになったのは中学生ぐらいの時だ。その頃私は多くの同年代の女子が通った道である嵐ファンだった。嵐はいくつか冠番組を持っていてどれもかかさずに見ていた。その中に「嵐の宿題くん」という番組があった。これは日テレの深夜枠の番組だったので他の嵐の番組と比べてかなりゆるかった。ゆるいぶん素の彼らを見れる気がして好きだったんだと思う。それから嵐はどんどん人気になっていたので、宿題くんは終了し新しくゴールデン1時間番組になった。昇格である。私はその後の番組も(嵐ファンを辞めるまで)しばらく楽しみに見ていたが、やはり宿題くんの方が面白かったという気持ちは拭えなかった。
30分が1時間になり、深夜放送だったのがゴールデンになり、ここで失ったものについてこの時からずっと気になっている。

以前は話題のゴールデン枠のドラマも見ていたが、一話で50分もかける内容なのかよくわからなくなっていった。それよりも、深夜帯の40分ドラマの方が面白く見えた。(ちなみにこれも40分と言ってもCMが結構多いので実際30分番組ではないかと思う)
30分番組ドラマはその短さから一話一テーマでまとめている場合が多い。なので俳優の演技やカタルシス以上に重要になって来るのが企画の面白さである。例えば、satcはNYで「sex and the city」という新聞コラムを書くキャリーが主人公で、ドラマの内容は新聞コラムを読むように展開される。新聞のコラムでキャリーは最近自分や周りで起こったことからあるテーマを設定し、それをいくつかの事例によって検討されていく。登場人物たちと視聴者(主に20代~の女性)の関心事が共通しているため共感して見れるし、話題が尽きない。

30分番組で一番良いところは、企画が絞られていて見やすいことだと思う。企画が立っていればぶれることも少ない。企画が悪くても30分なら付き合える。また、腹八分目で終わるので続きを見たくなる。

30分番組は、食事中に一人で見るのにもちょうどいい。
お昼ご飯中で見たいテレビがやっていないとき、映画を見るほど時間はないけど何か見たいというときに30分番組はちょうどいい。でも見始めたら続きが気になってしまって3話も4話も見てしまって、結果的に初めから映画を見ていた方が時間を失わずに済んだのにと思うということがこの話のオチである。

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