寄生虫を体内から追い出した現代人
昔というのは当たり前の話ですが公衆衛生というのが今よりも優れていませんでした。水道が導入されるまでは飲料水は川の水であったことでしょうし、水道が導入されたとしても塩素などによる消毒が行われるようになるのもその何十年と後で…
水道が無く川の水を飲むという意味は川の水を汚染されれば直接的な死因に関わってくるということです。例えば、田畑の肥沃な土が川に流れ込むだけで下流の人間の全てに影響が及び…それを感染症と勘違いしたりしており現在の科学論文などにもそれが真実であるように書かれています。
実際はただの文明病であるわけです。
まあ、そんな時代も今や終わり現代人はその世界と真逆の清潔な時代を生きています。塩素やアルコールや農薬など…様々なものを用いて細菌やウイルス(エクソソーム)や寄生虫などを環境から排除しているのです。
それと共に先進国などではアレルギーと関係があるアトピー性皮膚炎や、花粉症に悩む人が昔と比べて異常に増えてしまいました。
これについて1つの原因としてアレルギー病の増加が寄生虫を体内から追い出した「体内事情」と関係していると考えた書籍として藤田紘一郎様の「原始人健康学」を参考に記事を書かせて頂きました。
寄生虫とIgE抗体
インドネシアのモルッカ諸島にあるブル島(インドネシア語:Kabupaten Buru)の子供達はそのほとんどが寄生虫を体内に宿しており、
血液の血清IgE抗体がとても高いという分析結果から、様々な実験結果も含め寄生虫は回虫であろうとサナダ虫であろうと、すべての寄生虫が人にIgE抗体という物質を産生していることを確認している。
この現象は寄生虫感染だけに起こる特有のものであり、細菌やウイルス(エクソソーム)では絶対に起こらないことなのである。
ここで記事を書く私自身の見解も混ぜて説明するとすれば、本来他の生物の身体に寄生をして増殖や生きようとする生物であれば、寄生する生物との共存を望むはずであり、この事が示すのは細菌やエクソソームはそもそも完全に生物ではないという事実だと思われる。
IgE抗体とは?
このY字型のタンパク質が免疫グロブリンE(英語: Immunoglobulin E、IgE)であり、IgEの"E"というアルファベットはこの抗体が紅斑(Erythema)を惹起するということに由来している。
寄生虫とポテンシエーション
寄生虫が人間の体内に住み着く場合IgE抗体が生成されることが分かったのだが、それでは本来IgE抗体である為にアレルギー反応を引き起こすはずなのである。
しかし、当たり前の話だが寄生虫を体内に宿すブル島の人々はそのような反応を引き起こしているわけではない。ましてや現代人のようにアレルギー性の鼻炎に悩まされている人などいないのだ。
藤田氏が当時ブル島の子供達の糞を顕微鏡で観察したところ、このような回虫卵が確認され、それを顕微鏡で見た子供達は「マハタリ(太陽)」みたいだとか「ビンタン(星)」のようで綺麗といったようである。たぶん、我々現代日本人よりも心が自然と調和して、本当の意味で綺麗なのだろう。
実はこの寄生虫が体内に宿る場合において、寄生虫などの抗原とは結合しない非特異的なIgE抗体というのが人の体内に産生されることが分かったのである。この事を藤田氏は「ポーテンシエーション」と呼んでいる。
(※英語にするとたぶん potencyeation、造語であると思われる。)