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寄生虫とヘルパーT細胞のバランス

この記事は続編となっております。

人に寄生した虫は体内で糞や尿にあたる分泌物を排泄する。これが人にIgE抗体を誘導していると藤田紘一郎氏は突き止めている。

この排泄物はまず脾臓に到達する。そうすると、肥満細胞の前駆細胞がその物質を取り込み、IL-4というサイトカインを産生する。
このサイトカインが産生されると人の免疫状態の均衡が崩れるのである。

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人は免疫は基本的にヘルパーT細胞の1/2(Th1/Th2)が均衡を保っており、サイトカインが増加した場合にはTh2の機能が亢進される。

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つまり、簡単に言うと寄生虫が体内にいる状態というのは…
⓪寄生虫の排泄物にサイトカインが産生される。
①Th2細胞が亢進してIgE抗体/活性のないIgE抗体も含め大量に作られる
②IgE抗体が増幅されている

このような状態なのである。そして①の活性のないIgE抗体が体内の様々な肥満細胞にアンテナのようにくっつくのである。だから、花粉などが体内に侵入したとしても既に寄生虫が作った不活性のIgE抗体がある為に花粉症にならない。

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