良かった映画/セッション

ネタバレあり

生活で理由なくモヤモヤいらいらし、突発的に映画「セッション」を見た。
サイコ~~~~~~~!
映画館で見るべきだし見たかった映画の極み。
潔く熱く熱く熱い…これくらい分かりやすく熱い!!!!!!映画、自分のテンションも勝手に一緒に上げてってくれるとこ好き。イライラも吹き飛ぶ爽快の映画だった。

なんだか終始気持ちのいい映画だったんだけど、終わり方の気持ちよさ異常だ…。このままなんかしこりを残す感じで終わるのか?と思ったら…思ったらさーーーーーーー……
完璧に楽しくて熱くて苦しい最高の映画だった、かなり自分が好きな温度と湿度。
終わりの描き方がすごいよ、、わざわざこの後「主人公がスカウトマンに声をかけられるシーン」「主人公とフレッチャーが握手するシーン」「元カノに良かったと声をかけられるシーン」「観客から拍手を送られるシーン」、そういうものを一切…もう一切入れず、熱い演奏最高潮で終わる。テンションとしても最高だし、物語としても最後にこんな最高のドラムショーをやっておいて彼が大成しないはずがない ので、描いてないけど描いている。気持ちいい…

2人のキャラクターも凄く好きだった。主人公は見た目弱そうで気も強くなく、初鬼教官には涙を流す。どこか皮肉屋でTheナードなキャラ。
教官は見た目から強そうで軍隊の教官か?って感じやし実際指導も訴えられそう(訴えられた)なベテラン指導者。亡くなったことを惜しむ生徒が実は彼の指導が発端の自殺だったのは驚愕だし、描写として彼の指導を素晴らしいものとしない。問題のあるものではあるが、という前提。問題も熱も音楽への愛もある彼の指導で、主人公は確実に成長し最後には自分から掴みかかり対等に音楽で殴りかかる。
途中主人公がフレッチャーの鬼教官の真意を聞く一見和やかなシーンがあるも、ラストステージの「密告はお前だな」でそれも覆る。主人公の密告を分かって和解を示しステージに立たせ蹴落とす。これも鬼教官のひとつだったのか、ただ本当に腹立たしくやったのかは分からないが、主人公が適当に叩いたり戻ってきて演奏し始めた時の表情を見るに後者なのか?だとすれば結構性格も鬼なんすね!!?と驚く。
しかしラストステージの2人、特にフレッチャーの表情の変化は気持ちよくて許す許さない認める認めないではなく、ただ主人公のプレイに対しての素直な表情で。魂でした。良い映画〜❗️
主人公は結構すぐ調子に乗る人でそれが見ててうわ大丈夫か…?と不安になる、ラストステージもその調子のりが見事に蹴落とされる結果になり、あのまま帰ってたら彼もある生徒のように鬱になってしまって胸糞映画…だったんかもだけどあそこでもう一度スティックを持つっていう…執念みたいなものを強く持っている人でもあった。ただのナードではない。
主人公のその性格の一端も各所で描かれていた。不運が重なり交通事故を起こすも血まみれの頭でステージに立とうとスティックを握るのは一見狂気じみた執着だった。この執着もフレッチャーの指導上の精神的苦痛から出来上がったものだと思うと、フレッチャーの指導はまじで人を殺すんだ…と分かる。アメとムチがエベレストとマリアナ海溝くらいある。
交通事故の一件、というかフレッチャーを殺そうとした一件で大学を退学になりドラムも辞める。そこからのクライマックス!!クライマックスを永遠に褒めちぎってしまう。あと私は特訓シーンオタクなので痛々しい血豆が出来ながらも練習練習練習を重ねて割と上手くいってる時間好きだった。でも上手くいってるままだと成長しないがフレッチャー教官論。主人公がふつーにフレッチャーを密告したのちょっとウケた。そりゃそーなんやけど、そりゃそうだよ。俄然失ったものの方がデカい。それを結果昇華させステージでの殴り合いに持ってったのかっこよい!ジャズてかロック。grateなドラマーになっただろうな。フレッチャーとは金輪際だったのか、たまに仕事をしたり飲んだりし、葬式に参列する仲になったのか。なんとなく金輪際な気もしますが良い関係だった。良い映画だった!!!

アメとムチえぐすぎる

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