思考の補助線|問いのデザイン
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本書には、はじめの方にこんな2つの問いが載っている。
A .あなたがこの本を手に取った理由は?
B .あなたがこの本を読み終えるころに得ていたいものは?
(p22)
AとB、2つの問いは何かが違う。
いや、決定的に違う。
本の中の解説では、Aは「過去」に向けた問い、Bは「未来」に向けた問いである、とある。そして2つとも「この本を読む動機」について尋ねている点では共通している。
おー、たしかに!
Aでは、この本を手に取るまでの思考回路や、どこでこの本を知ったのかなど、過去のことを考えてしまうし、Bの場合は、自分の仕事のこんなところに活かせそうとか、近い未来この本を活用して何かをしている姿を思い浮かべる。
それはあたかも、キリトリ線がついた紙を破るように、その方向でしか考えられない仕組みになっている。問いによる思考の補助線だ。
このAとBの違い。何かに似ている。
デザイナーにラフスケッチを清書してもらった時のようだ。
BeforeとAfterがハッキリしているが、本質的には同じものを表現している。
「何かが決定的に違うけど、言いたいことはこれです。いやー、ありがとうございます」的なやつ。そう、あの感じ。
と思ったら、本書のタイトルは『問いのデザイン』。なるほど。お見それしました。
今日読んだのはこちらの1章あたり▼
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