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映画「ウルフズ」渋カッコいいおやじのつばぜり合いが楽しい・・・けど

☆☆
映画「ウルフズ」は前々から楽しみにしていた。映画館で予告編が流れたし、AppleTVでも予告していた。
ジョージ・クルーニーとブラッド・ピットが裏社会の「片づけ屋」同士で張り合う、という設定ですでに面白そう。AppleTV作品だけど、このキャストなら映画館で見たいよねと思っていたら、9月公開の予定が映画館での上映がなくなったと伝わってきた。しかも8月に。映画公開をこんなに直前に中止することってある?しかも大きな作品を。
というわけで、9月27日にAppleTVで配信された「ウルフズ」を見ての感想です。

NYの高級ホテルで若い男が事故死、一緒にいた地位の高い中年女性が「困ったらここにかけろ」と言われていた番号にかけると、黒いジャンパーの渋カッコいいおっさんが登場。テキパキと女性から状況を聞きだし、死体を処理する準備を始める。
そこへ、少しだけ年下っぽい黒ジャンパーの渋カッコいいおじさんが登場。彼もトラブル処理のために来たらしい。かくて渋カッコいい二人のおじさんが事態を収拾するべく張り合いながら事を進めるのだが・・・

タイトルの「ウルフズ(Wolfs)」は狼の複数形「ウルブズ(Wolves)」をわざと間違って表記してる。一匹狼が2人いても複数形にならずに一匹狼が2人いるだけ、という意味なんだろう。イカしてるね。
この設定をこの二人が演じるだけですでに面白い。そこから先は、おじさん同士が細かーいところにこだわったり同じ女性といい仲(?)とわかったり、いちいち揉めていくのが笑える。
大笑いしながら前半が過ぎ、後半、事件の解決に向かうとちょっとよくわからなくなる。アルバニア人がどうのこうのとか、NYの裏社会事情を知らない東洋人には何がどうなってるのかわからない。物語の面白さが失速して、最後は「明日に向かって撃て」で終わる。
とにかく何らかの陰謀だったことはわかるけど、せっかくの二人なんだからもっと見せ場があってよかったのではないか。だって後半は見てるだけ、隠れてるだけ。どうせなら最後はいいとこ見せてもらいたかった。
という展開だったので、配信で見てかえってよかったのかも。それにしてもAppleTVは「キラーズ・オブ・ザ・フラワームン」「アーガイル」「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」といい映画を作って映画館に送り出してきたのはやめないでほしい。でもやめちゃうんだろうなあ。


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