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映画「グラディエイターII英雄を呼ぶ声」今度は戦争か?!

言わずと知れた2000年公開の「グラディエイター」の続編。衰え知らずの巨匠リドリー・スコットが前作に続いて監督した。前作を見てなくても楽しめるがやっぱり見ておくに越したことはない。前作の16年後が舞台で、登場人物も血のつながりなど繋がっているからだ。Amazonプライム・ビデオでサクッと見られる。長いから飛ばし気味でいいかも。
字幕版のリンクだけど吹替版の方がいいかな?

前作は将軍マキシマスをまだぶよぶよ太る前の精悍なラッセル・クロウが演じた。皇帝コモドゥスに陥れられ妻子を殺され奴隷になったマキシマスが復讐を遂げて自らも命を落とす物語。その皇帝をホワキン・フェニックスが演じる。当時まだ20代で、後にジョーカーになる痛い悪人ぶりがすでにハマっている。前作に出てくるコモドゥスの姉ルキッラは、息子ルシウスが跡目争いに巻き込まれないように郊外に住まわせていた。だが追手が来てスペインの小国に逃げ込んで成長する。今作はそこから始まる。
まるでマキシマスの物語をなぞるようにルシウスはローマ軍の攻撃で国を失い、奴隷となりグラディエイターを扱うマクリヌスに買われる。マキシマス同様に頭角を表し仲間を率いてリーダー役になる。そしてルシウスは本当はマキシマスの息子であることがわかるのだった。
途中までは息子が父の後を追うように物語が進む。コモドゥスの代わりに兄弟皇帝ゲタとカラカラの横暴に刃向かう。
ちょっと違うのが将軍アカシウスの存在。彼はルキッラの今の夫で兄弟皇帝に嫌気がさしている。ルシウスの小国を滅ぼしたのはアカシウスなのでルシウスは当初敵視するがやがて手を組む。
アカシウスを演じるのはペドロ・パスカル。今もっとも魅力的な俳優の一人で、私はドラマ「Last Of Us」でめちゃくちゃ共感した。
まあそんな風に前作を踏襲したように見えて、後半になるとだんだん様相が変わってくる。
ここからはネタバレするよ。

まずネタとして面白いのが、ルキッラがまたもやクーデターを企てることだ。そもそもなんでこの役だけ前作に続いてここにいるの?そしていけしゃあしゃあとアカシウスの妻におさまってるの?息子は探したのかよ。当然前作同様コニー・ニールセンが演じている。いまだに色っぽくて魅力的だけど、相変わらず権力に従いつつクーデターを企てるのは、よく考えると強かな悪女ではないか?女性としてそれでいいのか、コニー。
そしてわからないのがデンゼル・ワシントン演じるマクリヌス。途中からめきめき悪人ぶりを露わにし、権力を握るんだけど、どうやら帝国をむちゃくちゃに混乱させるのが目的らしい。デンゼル・ワシントンが演じるからにはそれくらいクセがあるべきだろうけど、よくわからないキャラクターだった。
そしてクライマックスで近衛兵とアカシウスの軍がぶつかりそうになる。おお!今度は戦争か?と思ったらルシウスが演説してその場を収める。平和を願う美しい場面のような、あれだけ盛り上がって平和解決に物足りないような微妙な終わり方だった。

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