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47歳マンガ家志望 マンガの絵は難しい
今日はマンガの絵について少し書きたいと思います。
マンガの絵はものすごーく難しい!!
いわゆる日本のマンガの絵はモノクロ、線画、トーン(グラデーション、グレー、模様などを表現するのに使われるもの)で表現されるのはご存じかとは思いますが実はこれがものすごく難しい。僕にとって難しいというのが正しい言い方かもしれませんが。
まずモノクロ表現、単純に考えるとカラーで絵を描く方が要素が多い分難しいのでは?と思うかもしれませんが、よく考えてみてください、自分たちが目にする世界は特殊な場合をのぞきカラーですよね?モノクロで描くというのはこのカラーに見えているものをいったん白黒グレーのモノクロに変換する必要があるんです。カラーの場合は赤いバラを茎葉込みで描こうとしたら、花は赤、枝葉は緑でそのまま塗ればいいだけなんです。それを白黒グレーのモノクロで描けと言われるんです。僕はずっとカラーで絵を描いていたのでその変換に慣れていないのでモノクロがすごく難しく感じてしまいます。
次に線画、考えてみてください!現実世界の景色の中に線は存在しますか?無いでしょ?僕は形を面でとらえるタイプだったのでその場合目で見えるものをそのまま面で描いていけばよいのですが、線画の場合はこれを線で表現し直さなければならない、ただ境界線(顔の輪郭など)を拾って線を引いていくだけならそんなに難しくないんですが、正面向きの顔を描いた時の鼻はどうでしょうか?単純に輪郭を拾うというのが難しいし、そのまま描いてしまうとさらにゴチャゴチャしてしまう。どの部分を拾ってどの部分を描かないかなどを取捨選択ししかもかっこよく見せる表現に変換する。なんという難しさ!
最期にトーンワーク、これはもともと印刷を前提に発達してきた技術で、白と黒しか使えない印刷でいかにグレーやグラデーションを表現するかというのを追求してきたもので、ある意味いちばん日本のマンガらしい絵の要素の一つと言えます。当然ですが今のようにコンピューター上でマンガを描くのが普通になる前は紙とインクで絵を描いていたわけですが、そこでグレーの快調が欲しいときは、透明なシートに極細かいドットが印刷された「スクリーントーン」というものが売っていてそれを切り出して原稿に貼ってグレーの階調を表現していました。そしてこのトーンはマンガ自体が発達していく中でどんどん種類が増え、階調だけでなく様々模様や、質感、最終的には遠景のかすむビル群や背景にそのまま使えてしまえるものまで登場し、さらにそのトーンの貼り方(重ね貼り、削り等)などどう使うかという技術も研究されトーンを使った表現は凄まじいところまで行きました。
何が言いたいかというと、そんなものすごいものちょっとマンガ描いただけの人間に簡単に習得できるわけないじゃんということです。
要するにマンガの絵は難しいのです。
で、どうするかそれが一番の問題なわけですが、これはもう試行錯誤してたくさん描いて手に入れるしかないのです。
マンガをたくさん描いて手に入れるのが理想なのですがマンガ1本描くのには結構な労力と時間がかかってしまうので、マンガを想定したモノクロのイラストをちょこちょこ描いて練習しています。まだまだこれだ!というものは手に入っていないのですが、マンガを描くのと並行して続けていきたいと思います。いずれスタイルが固まってきたらまたこのブログで解説してみたいと思っています。今日のイラストはそんな練習として描いた一枚です。
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現在のマンガの進捗ですが、
8ページマンガ、下書きが終わりペン入れに入りました。
投稿用マンガ、アイディア出し、プロットづくり中です。
こんな感じです。
ではよい一日を