Moment's notice
ごらん、また夜が過ぎていくね
きみは見ていた?
わたしは見ていないよ
もう飽きてしまったんだ
あまりにもつまらない
わたしたちがあの星からきたこと
わたしときみ以外に
誰も知らないんだもの
それでね、そのことは忘れろと言うんだ
ひどいよね
わたしたちが呼吸をするために
たくさんの理由が必要になってしまったんだよ
かなしいけど、これがなかなかおもしろい
きみは無理におもしろがらなくてもいいからね
こういうのはさ、ほんとうはどっちでもいいんだよ
きみが光を捉えていることすら
夜に溶けていくんだもの
知らない人がね、赤ちゃんを産んだんだって
ある人は、仕事をがんばったんだって
ある人は、炎上しているんだって
ある人は、とんでもなく悲しんでいるんだって
それとね、図書館にいったら
あまりにも本が多いものだから
なんだかよく分からなくなってしまったんだよ
きみは狂ってなんかいないさ
きみが狂ってなんかいないことのために
わたしは生きているんだもの
つまんない理由だって喜んで探そう
わたしたち、どうしたってまた傷つくだろう
でも、なんだかむしろ嬉しいんだよ
傷つかないでいられるのは
この部屋のなかと、夢のなか
それだけでじゅうぶん
嘘かもしれなくても?
まあいいじゃない 今晩くらいはね
よかったら
また来てね
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