【創作】恋猫と恋豹｜シロクマ文芸部

ＢＬ風味が苦手な方はご遠慮ください（カゲキ表現はありません）

🔸🤎🔸🤎🔸

「恋猫と恋豹」

高校時代、俺たちは陰でこう囁ささやかれていた。
俺が淫乱な「恋猫」、ガタイのいいアイツが「恋豹」。
男子校だから当然敬遠された。

校舎の屋上が俺たちの居場所。
興味シンシンのゲスな奴らがのぞきに来るのはしょっちゅうだった。

「ねえ、ターキくーん」
アイツにしなだれかかってブリッコ口調で話しかける。

「さっき、隣のヤツと顔くっつけて教科書見てたでしょー。何よあれー」

わざとほっぺたを膨らませるのも忘れない。
こういうキャラも一定の需要がある（と思われる）。

「チッ、よせ。奴らまた来てるぞ」

「えー。いいじゃーん」

タキの耳元に口を近づける。

「それよかわかってるよな。俺をイラつかせるとどうなるか」

「っ……！」

タキが耳を真っ赤にさせた。
俺はあわててタキの頭ごと抱きかかえ、好奇の視線から隠れるようにした。

奴らが勘違いしてることが一つある。
恋豹は俺の方だった。

🔸🤎🔸🤎🔸

シロクマ文芸部の企画に参加します。
よろしくお願いします。

最近読んだ漫画に影響受けて書いてみました💦

それではまた！

#シロクマ文芸部
#恋猫と