【洋書多読】What I Wish I Knew When I Was 20(221冊目)
『What I wish I knew When I was 20』を読了しました。
著者のTina Seelig氏はスタンフォード大学でアントレプレナーシップについて教えている先生です。
人生で困難に直面したとき、人はどんなふうに考えどのように行動すればいいのか?自分が20歳の時に聞きたかったと思うことを著者自身が記した自己啓発本ですが、自己啓発本にありがちな胡散臭さやおためごかしのたぐいはまったくなく、大人の僕も参考にしたいアイディアや考え方が満載の、とっても有意義な一冊でした。
邦訳版(20歳の時に知っておきたかったこと)もあります。
個人的には「失敗を失敗として捉えるのではなく、それをどのように将来の成功体験に結びつけていくか?そのための考え方とはなにか?」というくだりがとても印象に残りました。
インターネットのサイトなどによると、洋書の英語レベルを表す「YLレベル」は概ね6.5−7.5くらいとなっていて、今の僕が辞書を使わずに比較的楽に読めるレベルの英語で書かれています。
非常に端正な英語で、修辞的な表現や日本人英語学習者に馴染みの薄いイディオムなどのほとんど出てこないもないので本当に読みやすく、サラッと最後まで読み進めることができました。
内容も、子供に向けて書かれたものであると言いながら大人の僕が読んでも十分にリーダブルで、示唆に富んだ内容にあふれています。実際に世界中で本書が売れていることからも、そのことが伺えるのではないでしょうか。
余談ですが、この本を読んでいるとケニーGというサックス奏者のアルバムを思い出します。
僕は20代の頃からジャズが好きで折に触れて聞いているのですが、ケニーGはデビット・サンボーンやキャンディ・ダルファーと並んで僕が最初に好きになったアーティストで、彼の吹くソプラノサックスは本当にクセがなくってスムースで聴きやすく、パーティー、ドライブ中、寝る前に一人でゆっくりと…など、聞くシチュエーションを選ばないところがあります。
そんなわけなので、アメリカなんかでは「一家に一枚ケニーG」というくらい普通にどこの家にもあるんだそうですが、この『What I Wish I Knew When I Was 20』は、まさに洋書版のケニーGのアルバム、という感じがしました。
それくらい、誰にとっても読みやすく(英語中級者以上)、心に響く一冊だということです。少々例えが古いと言うかわかりにくいですが、読んでみて決して損はない一冊だと思います。