【洋書多読】One Thousand Paper Cranes (256冊目)
『One Thousand Paper Cranes: The Story of Sadako and the Children's Peace Statue』を読了しました。
本書は幼少時に広島で被爆し白血病で亡くなった佐々木禎子さんの物語を元にしたノンフィクションの作品です。
佐々木禎子さんは広島市にある平和記念公園の『原爆の子の像』のモデルとして知られている方です。本書は彼女にまつわる「折り鶴」の話を中心に、彼女が広島で経験したことや、彼女の死後に世界中で平和の象徴として広がった折り鶴のエピソードを描いています。
英語はとっても読みやすいです
著者であるTakayuki Ishii氏は、日本出身でアメリカに渡った後、主に英語で活動している作家だそうです。
従って本書はネイティブが書いた洋書とは言えませんが、平和活動家として、主にニューヨークで日本とアメリカの架け橋となっているという著者の英語はアメリカ人を志向して書かれており、多読を目的に触れるに十分相応しいものだと思われます。
ラダーシリーズ等の語彙数を制限されたグレーテッドリーダーズ的な英語である感は否めませんので、そこは好き嫌いが分かれるところかもしれないです。
英語多読、とりわけネイティブが書いた英語に慣れていない(=学校の教科書英語に慣れている)方にとっては非常に読みやすい英語であると言い換えることもできます。日本のことが書かれているという点も、多読という観点からはアドバンテージと言えるでしょう。
とても心に響く物語です。是非手に取ってみてください。
そんなわけで『One Thousand Paper Cranes: The Story of Sadako and the Children's Peace Statue』でした。
実は僕は、ある必要に駆られて本書を手に取りました。
現在僕は英語コーチングのお仕事の傍ら、昨年8月来日し、広島で大盛況を博したハワイの劇団「オハナ・アーツ」のミュージカル『Peace On Your Wings-平和は翼に乗って』を来年福岡にお招きして上演していただくためのプロジェクトチームの一員として活動させていただいています。
そのミュージカルが佐々木禎子さんとその折り鶴の物語をテーマにしたミュージカルで、今後この活動にコミットしていくにあたって背景知識を得ておこうと思いまずは本書を手に取った、そんな次第です。
そのミュージカルの出演者である子供たちがおそらく読んだであろうSadako Sasakiの物語が本書(かEleanor Coerrの『Sadako and the Thousand Paper Cranes』)です。
通訳として彼らの福岡での快適な滞在の責任の一端を担わせていただくものとしては、彼らの来日に際し、彼らが演じる感動の物語を彼らが読んだまさにその言語で味わっておきたいと思ったんです。