登山中の注意

登山道の様子

大杉谷登山歩道は急峻な渓谷沿いを歩く岩場・鎖場の多い登山道です。岩場や常緑樹の落ち葉はとても滑りやすく、毎年滑落事故が発生しています。鎖が設置している箇所は必ずしっかりと鎖を掴み、慎重に通行してください。

雨天時の濡れた岩場や木の根は非常に滑りやすくなります。雨の翌日の晴れの日であっても、登山道は乾きにくいため油断は禁物です。足元には十分注意してください。

登山道以外を歩かない

登山道から外れてしまうと、滑りやすい岩や不安定な箇所ばかりです。滑落・落石の危険性が非常に高くなるため、登山道以外は絶対に歩かないようにしてください。

落石

シカやカモシカなどの動物、岸壁の剥離など、落石が多い登山道です。平成16年の豪雨災害で出来た「崩壊地」は、現時点では安定はしていますが、細かい落石による事故を防止するためにも速やかに通り抜けてください。

登山センターではヘルメットの携行・着用を推奨しています。

天候の急変

登山開始時に晴れていても、豪雨、強風、濃霧に見舞われることがしばしばあります。大杉谷は日本有数の多雨地帯であり、上流部にダムがあるため、雨が降ると川の水位は数メートル上昇します。また、登山道中には幾多の支谷があり、大雨が降ると想像以上の速さで増水します。

第三発電所登山口から堂倉滝までの区間は特に川の近くを歩くことになるため、強い風雨の時は非常に危険です。気象条件や自分の体調をよく考え、無理をしないことが大事です。

状況判断

大杉谷登山道は一日の行動時間が長く、日照時間が短い為、常に自分の現在地と今日の目的地を把握し、到着遅れが発生しない様にペース配分を行いましょう。

日中写真撮影等で時間がかかり、到着が遅れる事例が多発しています。山小屋や登山バス乗り場への到着が遅れそうな場合は、近くの登山者に伝言をお願いしてください。予定時間に到着せず、連絡もない場合は緊急事態と判断し、警察・消防・救助隊へ通報されてしまう場合があります。

グループで行動中、足の遅い方を切り離す場合は、 サブリーダー等、何かの際に判断・行動できる方が付いてください。 本人は歩くのが精いっぱいで判断力等、余裕が無くなっており、 滑落・道迷い等、新たなトラブルが発生する恐れがあります。

メインリーダーは切り離したメンバーの迎えの手配を行ってください。 警察・消防や他の人に依頼するのは論外です。

写真撮影

滑落事故の主原因の一つが写真撮影です。撮影する際は足場のしっかりとした場所で必ず立ち止まってから撮影しましょう。

撮り「ながら」、カメラ・携帯電話をなおし「ながら」歩くのは絶対にやめてください。

トレッキングポール

大杉谷登山歩道は谷に沿ってトラバースするようについています。道幅が狭いうえに、岩や木の根がむき出しになって凸凹しているため、トレッキングポールを使って歩くような場所ではありません。

「体力的に心配、、」「膝が痛くて、、」という方もいらっしゃるかと思います。

どうしてもという場合は、使っても1本だけにしてください。そして片方の手は咄嗟に何か掴めるように必ず空けておいてください。危険箇所には鎖を設置していますので掴んで歩くようにしてください。

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