無人機公開 対人攻撃も次期戦闘機と連携 三菱重工開発〜すべてがNになる〜
2024年10月22日【2面】
16~18日に都内で開かれた国際航空宇宙展(主催・日本航空宇宙工業会)で、日英イタリアが共同開発する次期戦闘機と連携する無人機の模型が初公開されました。
開発企業である三菱重工によれば、連携無人機には「攻撃型」「偵察型」の2種類があり、「攻撃型」は自力で離陸し、ミサイルを搭載します。担当者はミサイルについて「対人、対艦、対空などカスタマー(お客様)の要望に応じて入れ替えが可能」としており、直接的な殺傷(対人)も視野に入れていることを認めました。
また、いずれも人工知能(AI)を搭載。(1)自律的な行動判断をする(2)有人機と連携しながら判断する―2タイプがあるとしています。
三菱重工は無人機の有効性として「アトリタブル(損害許容性)」を強調。高価な戦闘機とは異なり、「自動車をつくるように大量生産が可能」(同社担当者)で、有人機のように撃ち落とされるリスクを気にすることなく、「使い捨て兵器」として大量に投入が可能ということです。
しかも、AIで自律的に行動するため、人間を標的にすることに対するためらいはなくなり、大量殺りくにつながります。パレスチナ・ガザ地区でのイスラエル軍による大量虐殺も、大半はAIで攻撃目標を設定し、無人機によって遂行されているとみられます。
有人機と無人機の連携は軍事の新たな潮流です。三菱重工は有人機・無人機を連携させるAIの開発を10年前から行っており、次期戦闘機の共同開発、海外への大量輸出で、この分野での主導権を握る狙いです。
日本政府は長年、憲法の理念に基づき、武器輸出を禁じてきました。ところが岸田前政権は殺傷兵器の輸出にまで道を開きました。その最たるものである次期戦闘機の開発条約をめぐって、先の通常国会で自民、立民、維新、公明、国民各党が賛成しました。日本共産党は反対しました。「だれも殺さないで!」この声が総選挙で問われます。