大手銀 純利2割増 4~6月期マイナス金利解除追い風〜すべてがNになる〜

2024年8月6日【経済】

 三菱UFJフィナンシャル・グループなど大手銀行5グループの2024年4~6月期連結決算が、出そろいました。純利益の合計は前年同期比19・1%増の1兆3386億円となりました。国内外の金利上昇や企業の資金需要の高まりを背景に、貸出金収益が増加。日銀による3月のマイナス金利政策解除や、円安による円換算での利益増加も追い風となりました。

 グループ別では4社が増益。三井住友フィナンシャルグループは49・7%増、みずほフィナンシャルグループは17・9%増となり、いずれも過去最高益となりました。資産運用などの手数料ビジネスの堅調に加え、政策保有株を含めた株式の売却も増益に寄与しました。三井住友トラスト・ホールディングスは81・6%増、りそなホールディングスは56・4%増。

 一方、三菱UFJは、持ち分法適用会社である米金融大手モルガン・スタンレーの損益計上時期変更の影響で0・4%減となりましたが、過去2番目の高水準でした。

 マイナス金利解除を巡っては、三菱UFJや三井住友、みずほが4~6月期に、それぞれ100億~150億円程度の増収効果があったと分析。5社とも25年3月通期の連結業績予想は据え置きましたが、日銀が7月末に追加利上げを決めたことで業績上振れの公算が大です。三菱UFJは業務粗利益でさらに200億~300億円の上積みを見込みます。

 (時事)

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