子どものSNS禁止へ 豪14~16歳未満対象 年内に法案提出へ〜すべてがNになる〜


2024年9月16日【国際】

【シドニー=時事】オーストラリアのアルバニージー首相は10日、子どものSNS利用を禁止する法案を年内に提出する方針を表明しました。「子どもの心身の健康を守る」ことを理由に掲げ、禁止対象は「14歳未満」から「16歳未満」を軸に検討します。年齢確認のための技術革新も進めます。
 出会い系サイトなどを介した性被害を防止するとともに、対面の遊びやスポーツへの参加を促すことが狙い。アルバニージー氏は、公共放送ABCの番組で「子どもたちが電子端末を離れ、フットボール場やプール、テニスコートで過ごす姿を見たい」と語りました。
 中道左派の与党・労働党に加え、保守系の最大野党・自由党もSNS利用への年齢制限導入に賛同しており、法案が提出されれば可決される公算が大きい。政府は650万豪ドル(約6億2000万円)を投じ、一定の年齢に満たない子どものSNS利用をブロックする技術の開発を進め、施行前に試験運用する計画です。
 豪州では南オーストラリア州が先に、14歳未満のSNS利用を禁止する州法制定を目指すと打ち出しましたが、政府は「地域で個別に対応するより、全国一律の措置が必要」と判断しました。一方、左派野党の緑の党は「悪質なSNSの規制強化が先決」と主張。識者からは、SNSを通じた学びの機会が失われることへの懸念や、年齢確認の実効性を疑問視する声が上がっています。

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