PFAS 規制値660倍明石川汚染 21年の神戸市調査〜すべてがNになる〜
2024年7月11日【社会】
兵庫県内を流れる明石川のPFAS(有機フッ素化合物)汚染について、神戸市の水質調査で2021年12月に1リットル当たり3万3000ナノグラムのPFAS(環境省規制値の660倍)が検出されたことが、日本共産党の辻本達也明石市議による神戸市への情報公開請求で判明しました。
検出された地点は、神戸市西区にある明石川の性海寺川との合流点の上流。調査82地点中79地点では河川水を採取していますが、この地点を含む3地点は河川流入水を採取しており、他の地点も1000ナノグラム、5000ナノグラムと高濃度のPFASが検出されました。
神戸市は河川のPFAS濃度を公表していますが、20、21年度に7カ所、22年度に8カ所、23年度は15カ所と非常に限定的です。
性海寺川との合流点上流には、16年に発覚した大阪府豊能郡から持ち込まれた産業廃棄物によるダイオキシン汚染を起こした、株式会社環境保全センターの最終処分場があります。市は21年10月15日付の文書で合流点付近にある環境保全センターとセイシン開発などに放流水の濃度の調査協力を求めています。神戸市議会で日本共産党は森田多希子市議が23年10月、市が明石川上流の産廃施設への調査を行ったか追及しましたが、市は明言しませんでした。
明石市水道局が23年2月に行った付近の水路での検査でも1リットル当たり4600ナノグラムのPFASが検出されており、辻本市議は「神戸市の対応はひどすぎるが、遅すぎる国の対応も問題がある。法改正や規制強化など、国会議員団とも連携し具体的な対策を求めていきたい」と語りました。