５月貿易赤字　１兆２千億円〜すべてがNになる〜

2024年6月20日【経済】

　財務省が１９日発表した５月の貿易統計速報（通関ベース）によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は１兆２２１３億円の赤字でした。赤字は２カ月連続。資源高や円安の影響を受け、原油などの輸入額が膨らみました。

　輸入は前年同月比９・５％増の９兆４９７９億円と、２カ月連続で増加しました。５月としては過去２番目の大きさ。石油製品が３９・８％増、原油が８・１％増。アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）からの輸入増加が主因となりました。

　輸出は１３・5%増の8兆2766億円。6カ月連続の増加で、5月としては最大でした。円安などを背景に自動車は１３・6%増。米国向けがけん引しました。半導体関連の製造装置は４５・9%の大幅増で、中国向けが金額ベースで約半分を占めました。半導体など電子部品は２４・0%伸びました。

　対ドルの円相場が前年同月より２０円程度円安に振れ、輸入額、輸出額ともに押し上げられました。

　国別の貿易収支は、対米国が４７３６億円の黒字。自動車や医薬品の輸出が伸びました。対中国は５３３１億円の赤字でした。

　（時事）