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推薦条件は「選択的夫婦別姓反対」神政連が「公約書」 “石破首相も応援議員”〜すべてがNになる〜


2024年10月17日【1面】

 全国の神社を包括する神社本庁に事務所を置く神道政治連盟(神政連)が総選挙に立候補予定の国会議員らを推薦するのにあたって「選択的夫婦別姓」に反対することなどを約束する「公約書」の提出を求めていることが16日、本紙の取材でわかりました。

 本紙が入手した「公約書」によると、「推薦を受けるにあたり(中略)特に左記の諸点につき、貴連盟の活動方針に則(のっと)り、積極的に協力することを公約致します」としています。

 八つの公約が列記され、「『女系天皇』につながるいわゆる『女性宮家』創設には反対」「憲法改正案の速やかな国会発議を強く働きかけます」「靖国神社への首相や閣僚による参拝」などとなっています。

 目を引くのが「伝統的な家族制度の崩壊につながりかねない選択的夫婦別氏(姓)制度については、定着している旧姓の通称使用を促して導入に反対し、制度としては同氏制を維持して家族の一体性を大事にするよう努めます」とする公約です。神政連はパンフレットを作成・普及するなど、選択的夫婦別姓の導入に反対しています。

 選択的夫婦別姓を巡って石破首相の発言が首相になる前と後で一変しています。

 就任前は「夫婦が別姓になると家族が崩壊するとか、よくわからない理屈があるが、やらない理由がわからない」などとテレビ番組で発言していました。自民党総裁選でも「実現は早ければ早いに越したことはない」と導入に前向きでした。ところが首相に就任すると一転、国会で「家族の根幹に関わる」と、導入に後ろ向きな答弁を繰り返し、総裁選での“公約”を投げ捨てています。

 石破首相は「応援しています!」議員の1人として神政連のホームページ(9月9日時点)で紹介されています。石破首相は、前衆院議員で185人いる神政連国会議員懇談会の会員でもあります。

神道政治連盟のHPより

 神政連の推薦と石破茂首相の変節に関連はないのか。本紙の取材に神政連は「回答は差し控えさせて戴(いただ)きます」と、回答しませんでした。総裁選と総選挙で公約がコロコロ変わる石破首相。選挙目当ての無節操ぶりは批判を免れません。

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