統一協会と政界 追及/救済新法 正義の歯車止めない霊感商法対策弁連が集会〜すべてがNになる〜
2023年3月19日【社会】
統一協会(世界平和統一家庭連合)の被害者救済に取り組む全国霊感商法対策弁護士連絡会の集会が18日、東京都内で開かれました。会場とオンラインで約150人が参加し、統一協会と政治家の癒着や信者2世が抱える問題についての発言が相次ぎました。
同連絡会の山口広代表世話人は、悪質な献金の勧誘行為を防ぐための“救済新法”の成立や統一協会の解散命令請求に向けた文化庁の動きに触れて「正義の歯車が回りはじめた。止めてはならない」と強調しました。
統一協会との決別を宣言する政治家がいる一方で「『反共であれば何でもよい』『古い家族のあり方、男性中心社会を守るためには統一協会と手を組むこともあってよい』と本音で考えている人もいる」と述べ、政界と統一協会の関係を追及する考えを示しました。
統一協会の本部がある韓国では、天苑宮完工式(5月5日)や集団結婚式(同月7日)などの行事が計画されています。
基調報告で渡辺博弁護士は「日本人信者に対して1家庭あたり183万円、さらにその5割増の献金指示が出ている」と述べ、日本で集めた献金を行事の参加者に運ばせる可能性があると指摘しました。渡辺氏は、救済新法に関する同連絡会の見解として「法外な献金を無効にするような実効性のあるものに変えていく必要がある」と強調しました。
2世の問題について日本大学の末冨芳(かおり)教授が講演。宗教・カルト団体の活動に子どもを無理やり参加させることは虐待にあたり、「相談・支援のための法整備が必要だ」と述べました。
集会には、統一協会やエホバの証人の信者2世も参加。2世の当事者を中心とする新たな支援団体「スノードロップ」の結成に向けた準備が進んでいると報告されました。
統一協会と地方政治の癒着についてジャーナリストの鈴木エイト氏や各地の弁護士が発言。集会は統一地方選に向け「統一協会との関係断絶を求める声明」を採択しました。
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