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松井・橋下氏の新コンサル会社批判殺到で活動中止〜すべてがNになる〜


                       2023年7月16日【3面】

「口利きビジネス」「官民癒着」

 日本維新の会の創設者である橋下徹氏が、昨年まで同党の代表だった松井一郎氏(前大阪市長)と立ち上げたコンサルティング会社「松井橋下アソシエイツ」の活動中止を表明しました。「行政組織、関係企業とのアクセス・調整をスムーズに」と宣伝するホームページ(HP)には「口利きビジネス」「官民癒着そのもの」とSNSで批判が殺到した中での発表でした。
 7月1日に開設された同社のHPは「ともに大阪府知事・大阪市長・国政政党代表を歴任してきた松井一郎・橋下徹と一線で実務を行ってきたプロフェッショナルを中心とするチームが、その経験・知識・人脈を活(い)かして、貴社が必要とする行政組織、関係企業とのアクセス・調整をスムーズにし、貴社の事業を円滑に進めるサポートをいたします」と宣伝。維新が首長や議会の多数派を占める「行政組織」とのアクセス・調整を、元首長で維新の生みの親である両氏が行うと宣言したのです。
 事業内容が明らかになるとSNSでは「これは“事実上の口利き”で、政治家としては、たとえ辞めた後でもやってはいけないことだ」「いわゆる既得権を利用して商売するんでしょ」「元知事や元市長がコンサルタントする案件と聞いただけで現役の首長や議員たちも隅には置かないでしょう」「結局維新は『自分達(たち)の身を肥やす改革』をしている」などの批判が殺到。同社のHPは7日以降閲覧不能となり、10日に橋下氏がツイッターで「民間人になってまでこんな批判を受けるのはめんどくさいので活動は中止」と表明しました。
 大阪維新の会幹事長の横山英幸大阪市長は同日、「橋下さんは知事市長時代に行政の透明性確保に徹底して努められた」と持ち上げ、「新たなビジネスモデル、楽しみにしていましたが中止とのこと、残念」とツイート。現職の市長が特定の会社に言及し、応援までするのは異常です。松井氏は7日のネット番組で「当面は活動休止状態」としつつ、「もうちょっとわれわれも丁寧に説明して、やろうかな」と事業継続をほのめかしており、今後の動向にも注視が必要です。(窪)

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