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寿司を喰らえば

土曜日の午後、珍しく買い物へ出掛けた。
用はすぐ済み、
冷蔵庫が空っぽだからとスーパーへと寄って帰ることにした。
ここ最近はネットスーパーをお願いすることが殆どで、
実店舗へ足を運ぶのは実に久しぶりのことだ。

帰宅時間がすっかり遅くなってしまうため、
今夜は出来合いのものを買って帰ることにした。
ちょっとした惣菜ならよく買うが、
お弁当となると我が家では珍しいため
どうしようかと悩んでしまう。

あれこれ見ていたのだが、
そういえば子どもが食べたいと言っていたなと
お寿司を買って帰ることにした。

家族4人分の寿司をと、
質と量をと見比べてどれを買うかで悩む。
結局今日は量に重きを置いたものを買うことにした。

夫も子どもたちもそれぞれに予定があり、
夕食の時間が個々になってしまった。
私は先に夕飯を済ませ、誰かが帰宅する度に食事の支度をする。
さっき買って帰った寿司は「悪くはないけど値段相応だよね」という味で、
やっぱり質を重視すべきだったかなと少し反省したりもしていた。

そんなもやもやを抱いた私の気持ちなどお構いなしに、
嬉しそうに食べ、にっこりと笑って
「美味しい」と言う家族の食事を見守ること計3回。
その度に申し訳なさが胸を占めた。
なんでもっといい寿司買わなかったんだろうかと後悔したのも計3回。

他人を喜ばすのは難しい。
よかれと思いつつも中途半端なことをすると
相手の純粋な気持ちに返り討ちを食らってしまう。
今夜はあまりに堪えたため、リベンジが必要だ。

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