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【輪舞曲物語】-1年目前編-

自分の城を持つことになり、なんとか開店を迎えた2017/04/01

エイプリルフールにOpen日を設定したのは奇跡的にお店を持つ事が出来た事に「嘘みたいだ」という意味を込めた結果✍️

お店を始めるにあたって、今まで下積み時代に関わってきた方に挨拶したりしてお祝いなどをしてもらうのが多いかと思いますが

自分はそう言った事を殆どしてもらいませんでした。

これまでに付き合ってきた先輩達や上司などがお店に顔を出す程度でそれ以外はしてもらわなかったんです。

さらには顔馴染みとなったお客様などにもあまり伝えることはしませんでした。

それは住んでいる土地柄などの風潮に疑問を持ったりしていたからです。

何事もお互いにお祝いをし合う文化と言いますか、したらした分だけ返さなければいけない。

そして顔を合わせる度に、その方の配下の様に付き合っていかなければいけないような風潮。
そこに疑問をもっていました。

タイミングなどが合わずスルーなどしたり、思った事を言ったりするとすぐに悪い噂を流される。

それは同業者だけでなくお客様に至ってもそうです。

過去にそういう現場をよく目の当たりにしてきたので、従うべきが世渡り的には正解なのかもしれませんがそれでは何の為に自分の店を構えたのかわからなくなりそうで

更にはお客様も顔馴染みがいるという事は、そういったお客様が知り合いの店をグルグルと周る。

そして各店舗で聞いた話を持って帰ってはどこかで話し、噂があっという間に広がる。

いい噂だけなら良いんですが、その方の偏見なども入った上で伝わっていく。

それがプラスに働くとは思えなかったからです。

そしてお店を出した事によってもう一つ加わったのは業者の方。
どう思うかは勝手ですが、その勝手なイメージや偏見でスピーカーのように自分の引き出しのようにペラペラと喋る方がいるんですよね。

本当に迷惑極まりない。

その結果この業者さんによって、Open早々に先輩からかなりの説教を喰らう事になりました。

開店する直前、開店の知らせを持ってお世話になった方のお店を一軒ずつ周って行っていたんですが

その内の1つの先輩に
「お前なんで業者の方から先に開店の話を聞かされんだよ、自分が決まった段階で挨拶に来るのが礼儀じゃないんか!」と店内で怒られ

「まだこれから挨拶周りをし始めたところで、開店までは少しあるので早めに来たんですが…」と伝えたところ

「お前の所に行った業者さんが、〇〇さんの後輩さんがお店出されたみたいでウチも名前出したら使ってもらえる事になりましたよー!って言ってきたよ。俺は何も聞いてないし知らないから何も答えれなかったし、人の店の名前勝手に出すなよ。」と

この業者さん、ウチがお願いしてもないのに改装中から何度も勝手に店内に入ってきて、内装の方とかに勝手に話を持ちかけ営業してきてたんですよね。

その時に俺はどこどこのお店にも卸していて、他にもどこどこのお店とかも顔が広いから安心して!みたいな事を言われたので、それならそのお店の方々は先輩でもあるし自分もお世話になります。

と言った話の流れで契約をしたんです。

その結果色んな店舗にスピーカーのように言って周り、各店舗であいさつの遅い嫌な後輩と扱われ
挨拶に行ったのに店内で他の方の前で怒られて
散々な目に遭いました。

後にこの業者の方に指摘した所
「え?ダメだったの?それならそうと口止めしてくれなきゃー。てっきり挨拶回りを終わらせてるのかと思ったよー」って感じでしたね。

程なくしてこの業者さんの態度があまりにも悪く、更にはウチのお店の状況を他の業者さんに悪い噂として広められまくったので切りましたが

ただそこで受けたダメージは、開店一年目の自分には中々応えました。

他の業者の方で古くから付き合いがある方から「聞きましたよ?なんかめちゃくちゃ悪い話を〇〇の方が流してるみたいですけど…大丈夫ですか?」と

自分が生まれ育った街ですが、本当にこの街は好きになれない。

人付き合い良くとは思います。
ですが、人の弱みに漬け込んだり人の小さく上げた足をとっては大きく言いふらしたりして蹴落とし、都会とは違う田舎特有のコミュニティ。

その結果思ったのは、触れてくれるな関わってくれるな。

今思い出しても本当に嫌な思い出ですね😅

営業自体はというと、1からお客様を捕まえていこうと思うと宣伝不足だとも思ったので1年間はランチからやっていこうと決めて、毎朝パンを仕込んではパスタランチやハンバーグランチなどをやっていきました。

価格設定も中々の低めに設定。
お店の周りはオフィス街などもあってか、ランチ自体は忙しくなっていき人も入ってはいました。

ただ飲食店のランチがある理由を皆様ご存知ですか?

お昼から開いていて、そのお店でご飯が食べられる。
という事はそのお店の味を知れる。

お店としては自分のお店の味を知ってもらいたいからこそ、夜よりも低く設定した金額で食事をしてもらうんです。

極端に言えば味見コーナーですよね🤔

最近でもまだ聞きますが、それでも文句つける方は居ます。
味云々ではなくサービス面だったり金額面だったりと

お昼がメインの定食屋さんだったりカフェならまだわかりますが

自分がやっているのはイタリアン。
しかも居酒屋というオステリア。

ランチは満席になれど、夜はパタっと誰も来ない日々。

お昼の時間から夜の時間帯の営業まで来てくださっているのは、殆ど皆無でした。
(ちなみに開店初日と2日目と来てくださっている二人のお客様はいまだに常連として来てくださっていて本当に感謝しています。)

殆どランチ営業での効果が見込めないけれどやると決めたからには1年間はやり通しました。

ですが日に日に経営的な部分とそれに伴って精神面や体力面でしんどさが募っていきました。

半年以上、うまくやっていけない日々が続くと周りの反応も冷たくキツイあたりが増え、お金がないという現実から逃げたいと思うと待っているのは「死にたい」という気持ちでした。

なんとかしようと思い、先輩から勧められて試みた経営者の集まりなどにも参加しましたが、結果お金を使うばかりで何の得にもなりませんでした。

更にはお店を閉めてでも参加するように促されて元も子もない現状。

かと言って開店自体無理くりな流れで出していたため全く余裕などがない開店の仕方をしていたので

もう救いようがないところまで来てましたね…。

そこで決めたのが12月。
どの飲食店も絶対的に忙しくなるこのタイミングまでは何とか持ち堪えて、そこでも忙しくならないのなら店は閉めようと決めました。

どう足掻いてもこの現状を動かす事はその時の自分には皆無だったので待つしかない。
機を待つこの間に準備だけはしておこうと思い何とか耐える事を決意しました。

今回はここまで✍️
次回一年目後編を書いていきたいと思います。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

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