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番外編「私がホレた素麺」。 奈良・桜井『三輪山勝製麺』の一筋縄

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激旨、新登場。
金麦縄・平そうめん‼︎

 急に陽射しが強くなり、昼間など汗ばむほど。となると、恋しくなるのが、茹でてキュッと氷水でしめたお素麺。ウチでは素麺といえばコレ! 山勝さんの“一筋縄”さえあれば、温暖化著しい亜熱帯のような大阪の夏も乗り切れるってもんだ。
 かつて、井上理津子さんとの共著で上梓した『関西名物』奈良の項でもご紹介している『三輪山勝製麺』の“一筋縄”。ここの素麺師・山下勝山さんとのお付き合いは、もう30年近くなろうか。お人柄に加えて、素麺の美味しさもとびきりで、ずうっとウチの夏の定番だったが。10年ほど前だったか、革新的に美味しさが倍増、いや百万倍増した。「薄力粉でコシを出す不可能を可能にしたんや」と山下さんは得意満面で語ってくれたっけ。通常、強~中力粉をつかうところ、和菓子に用いるような上質の薄力粉を使っているから、舌触りがフワリと優しい。なのにキリリとコシがある。「普通はグルテンでコシを出そうとするけど、それじゃ美味しさが損なわれる。だからオレは手間暇でコシを出してるんや」。さらに、油の代わりに吉野葛で延べるという驚くべき変革でもって、素晴らしい透明感を出した。油が酸化したニオイも出ない。この素麺の旨さは、お江戸の師匠・虎魚先生も激賞してくださったし、2014年6月号の『あまから手帖』で「夏の名品」特集の中で、イケてる素麺14種を食べ比べた際にも1、2を争う人気だった。
 超有名料亭や人気の割烹の御用達で、手延べゆえに大量生産できるものでもないため、大々的に小売りする店もなく、一般には知る人ぞ知る存在だ。
それがいま、飲食店が休業されているために、手に入りやすい状態になっているらしい。
 スーパーで買う素麺に比べれば倍以上のお値段だけど、美味しさは倍でなく100万倍。この機会にぜひお試しあれ。
普通の乾麺もいいけど、半生そうめんや半生うどんが私のイチオシ。
そうそう、新登場の“金麦縄・平そうめん”も激旨!コシの強いのがお好みなら、是非もの!

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三輪山勝(やまかつ)製麺
●奈良県桜井市黒崎702
●0744-44-2533
●0120-08-2533

https://www.miwayamakatsu.co.jp/shop/item_detail?category_id=355982&item_id=2592236

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