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小劇場の未来を考える話。
皆さんこんにちは。遅咲会の中川ミコです。普段劇団主宰や女優として舞台に立ったり、スナックミコのママをやっています。
私は2019年に12ヶ月連続舞台公演と言う企画で「遅咲会」と言う劇団を立ち上げました。この企画は、そりゃぁ頭のおかしい企画と言われていて、毎月毎月、まるで結婚式を催している様な感覚でした。
劇場抑え、企画決め、脚本・演出・スタッフ・演者のキャスティング、稽古、宣伝媒体作成、お客様への招待案内etc…因みに私、まだ本当の結婚式はやった事無いんですけどね。笑
それで、やっぱりやってると脚本が上がらなかったり、インフルでキャストが降板したり、劇場がダブルブッキングしていたりと色んな事があって、で始めのうちは皆んなから無茶すんな〜って言われた訳です。でも半年過ぎた頃から周りの目も変わってきて、なんか色んな人に会う度、頑張ってるな〜!って言われるようになり、年末の12ヶ月達成する頃には先輩から「お前全然やつれないな!」とか言われるまでになっていた訳です。がむしゃらに走ってたら、ゴールテープ切る頃にはスクスクわがままボディに育ってました。これはマジで謎現象。
もし今、もう一度出来るかと言われたら、無理かな。って即答するけど、やっぱり今でも12ヶ月連続舞台公演はやって良かったなと思うんです。小劇場に飛び込んで数年の無名女優が、こんな奇抜な企画をやって無かったら今の環境には絶対にいなかったですから。
それでここからが今日の本題です。
じゃあ、なぜ自分で舞台を始めたのか。
私は先日こんなツイートをしました。
最近は筋トレしながら #西野亮廣エンタメ研究所 のラジオを聞いて小劇場エンタメを考えてます。
— 中川ミコ♡遅咲会会長 (@ososakikai) February 19, 2022
客席数✖︎チケット代で採算が取れない事はもうずっと昔、先先先先輩達の頃からわかってるんですが、予算を作り出す新しい何かがどこにあるのか、その答えをずっと探してます。https://t.co/7Y0dMKkukR pic.twitter.com/L4bX3jcWKw
ラジオのURLを貼ってあるので、聞いてくれてる方はわかるはずなんですが、誤解してほしくないのは、だからチケットを買っても意味ないよと言っているわけじゃなく、観劇にきてくれて、応援してくれるファンの人がいても、役者が舞台で食べていけないその仕組みに問題があると私は思っていて、未だに答えの出ない問題に、ずっと頭を抱えてると言う事です。
小劇場って食べていけないの?お給料は払えないの?
そんな疑問から自分で舞台をやろうと思いました。皆んなに交通費払えないかなとか、演出家が、この役者に舞台出て欲しいです!と言った時、「予算がないから厳しいです」じゃなくて、「じゃぁ、その分の予算を作りましょう!」と言える“何か”がきっとあるんじゃ無いか。今はまだ見つかってないけど、そう信じてると言う訳です。
客席数✖︎チケット代の売り上げ額は頭打ちで決まっています。そこからどうやって予算を増やすか。だって今令和の時代でしょ。オンライン配信や動画配信サービス、NFT、オンラインサロン、クラウドファンディング、新しい何かでそう言ったビジネスモデルが作れないものかと、売り上げを考える前に売り方を考えてるわけです。採算度外視とか言ってみたい訳です。12ヶ月連続舞台公演とかやっちゃう私の性格なんで、周りを驚かせたい訳です。
ただいつもぶつかるのは、小劇場は明らかに需要が小さいマーケットなので、西野さんしかり、ディズニーランドの様な回収モデルは現状厳しい。ただアナログな世界と密接な小劇場だからこそ、今あるものや、新しいものに上手く導線を引く事が出来ないものかと思案しています。
例えばコロナ禍で始めた「ご祝儀札」、これはファンの人がキャストと劇団に対して贈る事の出来るもので、これによって、チケットバック以外の収入がとれる様になったキャストさんが多くいました。また劇団に入る部分でキャストにお弁当が振る舞えたりと全て役者やスタッフに還元できるので、これは今後も続けたいと思います。
Twitterのリプでスポンサーに付いてもらうと言うのがあったんだけど、これは現実的にはエンジェル投資家に超面白いプレゼンをするしか無いと思っていて、ただ舞台以外のコンテンツ、例えばラジオとかをやって、そこにスポンサーについてもらって、舞台に導線を引っ張って行くって言うのはありなんじゃ無いかなと思ってます。因みにやるとしたらスポンサー枠は個人、法人どちらもオッケー。イメージはまさに西野さんの動画の様な感じ。「小劇場の未来を考える」って企画趣旨で、結構斬り込んだ内容も話すんだけど、舞台告知とか色んな人にして欲しいなぁ。そんなラジオどっすかね?
他にも今年の遅咲会では、舞台の制作過程(メイキング)を売るとかも考えてるんだけど、「チケット以外の収入を増やす」で考えると、やっぱり私の中にはスナック最強説ってのがあって、舞台以外に集まれる場所をつくって、そこと導線を繋ぐのがいいんじゃ無いのかなと。ベースになる場所があれば、そこでキックオフや打ち上げイベントしたりも出来るし、舞台がない時も集まれる場所があるってぃいよね。だからスナックを持つって言うのは今年考えてるんだけど、今まだコロナなんで、それは準備しつつ、まずはオンラインスナックの店舗を開いちゃおうかなって考えてます。かなりタイムリーな構想をサラッと言いました。うん。オンラインスナック近々オープンする予定です!
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立ち上げた当初は寝る間も惜しんで考えていた小劇場の未来。コロナのせいもあって、劇団を立ち上げて4年目の今、勢いで皆んなを巻き込んで楽しませたい!そう思っていた思考が、もっと小さな視点から見れるようになって、自分が楽しい事で周りにいる人達を笑顔にしたい。それを1番に思う様になりました。
これは答えを探すのを諦めた訳じゃなくて、その笑顔の先に自分なりの答えがあったら良いなと思ってるし、私が何者でも、何者になれなくても、私の周りに笑顔の花が咲いた事実は変わらないし、それが私の経験となり財産となって行くんだと思います。小劇場の未来は、劇団の未来は、役者の未来はどうなって行くのか。まだまだそれを考えるのが楽しいです。
中川ミコ
次回公演▷ 2022年3月2日(水)〜3月9日(水) @下北沢B1
『ダイバシティーファミリー 』
《あらすじ》青木ヶ原に遺書を残して失踪し、自ら命を絶った父親の七回忌。久しぶりに家族が集まり、和やかな雰囲気に、そこに一本の電話が。
その電話を受けて顔色が一気に変わった母親。「え?父さんが生きてる?」これは複雑に絡み合う、おかしくも切ない家族の物語です。【脚本・演出】A.ロックマン
《出演》
石原寛子、今井彩奈未、岩本未来、大熊ひろたか、Kいち、重松文、須田拓也、タカギマコト、中川ミコ、中村容子、中冨杏子、HiBiKi、真島ひびき、目方聖子 (五十音順)
《日程》
3月2日(水) 19:00
3月3日(木) 19:00
3月4日(金) 19:00
3月5日(土) 14:00 / 18:00
3月6日(日) 14:00 / 18:00
3月7日(月) 19:00
3月8日(火) 19:00
3月9日(水) 17:00
(全10回公演)
※受付は開演のら45分前、開場は開演の30分前となります。
《チケット予約》
https://ticket.corich.jp/apply/117082/015/
前売り 4500円/当日 5000円 (全席自由)
《配信チケット》
https://match-ing2.jp/t/arp/menus/124
《劇場》
下北沢 小劇場B1
東京都世田谷区北沢2-8-18 北沢タウンホール地下1階
(下北沢駅中央改札より徒歩約8分)
《お問い合わせ》
a.rockman.produce@gmail.com
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