NOPE 実話にもとづく物語

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ジョーダン・ピール監督の『NOPE』を観てきたんやで。監督の『ゲット・アウト』『アス』は観てたんやけど、「社会問題と絡めてちょっとヒネったホラーが上手い監督」くらいな印象で、まあ楽しみやったけど期待大、っちゅうほどでもない、そんな温度感やったんよ。

で、この映画はとにかくネタバレとか事前知識ナシに観てほしい。ほしいっちゅうか、それが一番楽しく観られるタイプの作品やった。せいぜい公式サイトのあらすじと、予告編くらいにして。

なんでまあ、予告編のあとに書いたある感想はNOPE観た人と、観ぃひん人向けっちゅうことでよろしく。

これまでの作品と予告編から、単純にUFOが襲来するっちゅうだけやないんやろうな、とは思ってたんよ。せやったら、どないするんかな、と。おっちゃんとしては、そこが一番観たかったとこやね。

したら、あれよ。冒頭がいきなりチンパンジーの惨劇で始まるやん? 「え? これなに?」てなるやん。

その後で牧場でのパートが続いて、テーマパーク経営者のジョープが出てきてようやっとそれが何なんか解って、でもそれになんの意味があるんか判らんし、UFOはチラつくだけでなかなかロールアウトせぇへんし、途中まではチンパンジーの惨劇がどういう具合に関わるんかが一番気になって、それが知りたくて観てたまであった。

その後ジョープとチンパンジーがハンドタッチしそうになる所で、ようやく作品内でどういう意味があって出てきたんかは解って「気が利いてる表現やん」てなったんやけど、UFOの方も、なぁ。

まさか『NOPE』が「登場人物みんな賢いサメ映画」やったとは思てへんかった。

トレマーズ言う人もいてるけど、海と空こそ違えど遊泳して人を襲う感じはおっちゃんサメ映画を思ったなあ。
そもそもほら、サメって飛ぶやん?『シャークネード』だけやなしに、特に何もなくてもサメ映画バースのサメって普通に飛ぶやん? なんでもありの自由な世界やん? せやから「サメがサメやのうてもええんちゃう?」ってのもサメ映画ならアリなんよ。知らんけど。

このあたりはホンマに何も知らんと観た方が楽しいと思うとこやね。おっちゃんも知らんと観たから良かったものの、知ってたら面白さ半減やったんちゃうかな。

「すごい映像を最初に独占で撮ることが何よりも価値を持ち、富と名声をもたらす。命を賭ける価値がある」っちゅう考えは今っぽいんやけど、最後はテレビが集まってたから結局あれ、4人が撮ったもんより先にテレビでは映像流れてるんやろな。その意味では狙いは失敗。OJが生きてて終わりで、じゃああの後はどうなったんやろう…。

と考えててんけど、気づいてみたら簡単かつ当然の流れがあんねん。

もちろん生き残った3人の体験は書籍化され、「事実にもとづく物語」としてハリウッドで映画化される。それが公開されてるあの『NOPE』。

っちゅうわけで、今作はあそこで終わっとかんと無限ループしてしまうんやな。

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