三角コーナー
2021年7月某日。雨。27℃。
よく、捨てそうになる。
三角コーナーに、捨てそうになるのではなく、
三角コーナーを、捨てそうになるのだ。
なんなら今も捨てようかと思っている。水やお湯、洗剤、油汚れの飛沫を浴びてどうしても汚くなる。存在感は薄い割にシンクが少し狭くなる。週2回ある可燃ごみの日が近づくと、三角コーナーはゴミ箱へ近づき、可燃ごみの日が過ぎるとまた三角コーナーはゴミ箱から離れていく。
そんな三角コーナーは、ふとした時に、支えてくれる。週末にかけて何本も空にしたビールの缶。風呂上がりに飲み干した牛乳パック。精肉や鮮魚の切り身をのせていた発泡スチロールのトレー。疲れ切った僕の肉体。干乾びそうな僕の精神。壊れかけのラジオ。倒れそうなアパート。
こうやって信頼関係ができて、細く長く付き合っていくことになるんだろうか。。。