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老若日記-その34-セカンドライフ、どこで暮らすか選択できる未来を


突然ですが、インスタグラマーの @bonpon511 bonpon夫妻をご存知ですか? bonpon夫妻は、リンクコーデ(お洋服をお揃いで揃えるコーディネート)で話題になっていて、毎回、素敵なリンクコーデを披露し、多くの雑誌・メディアで取り上げられています。

この夫妻、実は旦那さんの定年後に秋田から仙台に引っ越し、セカンドライフを過ごしているんです。

一般的に移住というと、地方部へ引っ越すイメージではないでしょうか?
都市部の高齢者の6割以上は地方への移住に消極的というデータがあります。これは裏を返すと地方に移住を考える高齢者も4割いるということです。

高齢者の6割以上が地方移住に「NO!」。日本版CCRCを待ち受ける前途多難な道のりとは?|ニッポンの介護学|みんなの介護

また、実は、首都圏でも2025年までに少子高齢化が加速し、介護保健施設・住居サービスの供給が追いつかなくなる見込みがあり、国が都市部から地方への移住を高齢者へ勧めているという背景もあります。

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日本創成会議より)

このように、地方への移住を考えるケースが多い中、bonpon夫妻の、地方から都市部に出てくる選択肢には驚きましたが、「地方から大都市への移住」は今後増えていきそうなケースでもあります。というわけで、今回はまず、地方から都市部への移住に着目したいと思います!

地方から都市部に出てくるメリット

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一見、自分が慣れ親しんだ地方から都市部に出てくるメリットって少なそうな気もしますが、@bonpon511 bonpon夫妻の場合、セカンドライフを送るにあたって、「娘さんたちが巣立ったため、家が広すぎる」「歳を取ったら雪かきができなくなる」と考えたことが大きなきっかけだったそう。

私自身、秋田出身なのでこの動機は非常に納得するところでした。たしかに雪かきは辛くなりそう。雪道の運転も歳を重ねると心配ですね。

bonpon夫妻が挙げていること以外にも、移住するメリットはいくつか考えられます。

・車がなくても生活が成り立つ

地方では、車がないとまず生活が成り立ちません。地域によっては、電車やバスなどの交通機関がないところもあります。なので、ほとんどの人が車に乗り、結果、電車・バスは採算が取れず、本数を減らす…という悪循環。歳をとって、運転することが不安な人や車を所持したくない人にとっては生活が難しくなってきます。

一方、都市部では、公共交通機関が発展していて、基本的に車がなくても生活が成り立ちます。物資の配達サービスも、サービス圏外になることはまずなく、充実しているといっていいでしょう。

・家の維持費の負担が減る場合がある
地方で一軒家を持っていた場合、お子さんたちが巣立って部屋がいくつも空いているのに、夫婦二人で住んでいる場合があると思います。一概にはいえませんが、家の維持にはお金も時間も手間もかかってしまいます。また、地方に実家があって都市部に定着している友人から、「家の相続」、「親が亡くなったあとの実家の処分」といった問題もよく聞きます。

都市部に移住する際に、マンションを購入、賃貸住宅を選択、あるいはお子さんと同居することで、家の維持費が減る可能性が高いです。それだけでなく、お子さんの負担を減らしたいという理由で都市部への移住を決意する方もいそうですね。

・子どもたちが都市部に住んでいて一緒に住める

晩婚化が進んでいるため、60代の方だと、お子さんがまだ子育て中という方も多いはず。お子さんが都市部にいて、サポートしたい、近くに身内がいた方が何かあったときに安心、という理由で都市部の生活を選ぶケースも聞きます。
逆に、親の介護が理由で都市部にいたお子さんが地元に戻るケースも多そうです。

新しいライフスタイルの選択肢として、今後、地方から都市部への移住は一つの選択肢になるのではないでしょうか。

同じ場所で住み続けたい、を実現するために

地方から都市部へ移住するメリットを挙げてみましたが、一方でなじみのある土地で生活し続けたいという人もいるはず。

私自身、地方と都市部、両方の生活を経験して、将来的にどこで暮らすかをより自由に選べるような体制づくりが必要だと思っています。

そのためには、地方でも不便が少なくなるような手立てを考えていく必要があるのではないでしょうか?

例えば……

・介護施設・サービスの充実
高齢者の方が、夫婦、あるいは1人でも安心して暮らせるように、サービス付き高齢者住宅や、老人ホーム、グループホームといった介護施設の充実は早急です。ここは地方・都市に共通して言える課題かもしれません。
こういった施設は要介護認定が必要なことが多いので、介護が必要ない方向けのサービス付き高齢者住宅が増えると、自由度の高さもありつつ安心できそうです。

・宅配サービス、送迎サービスの充実化
車がなくても暮らせる環境の実現を考えると、物の宅配、送迎などのサービスが充実することも大事ですね。料理が大変な方向けにお弁当等の調理済みの料理を配達するサービスが近年増えていますが、自宅が配達サービスに対応してない地域だと利用できないことも。サービス地域の拡大やサービスの多様化を考えていく必要がありそうです。

・仕事のリモートワーク化
リタイヤ後も再就職する方もいますよね。再就職する方のために、リモートワークの体制を整えるのもひとつの手立てだと思います。現在は、PCを使ったリモートワークが一般的ですが、家で作業する内職的な仕事をする、家の周辺に仕事の拠点を作るなどすれば、運転しなくても働くことができます。今後、さらに寿命が伸びる可能性や生産年齢人口の減少を考えると、新しい働き方の模索も重要かな、と思います。

ただ、これらの手立てを実現するには、若者の力が必要でもあります。地方では若い人の流出を抑えられていないのが現状です。その現状を受けて、地方の魅力を伝える取り組み、地方に留まらせるための政策も増えてきています。地元で就職することで奨学金の優遇を受けられたり、地域に移住したい人のための地域おこし隊といった取り組みがあったりします。
そういった政策がきちんと機能することが必須ですね。

どこで暮らすか選択できる未来を

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今回は、地方から大都市への移住という切り口から、将来的にどこで暮らすか選択できるために何が必要か考えてみました。

今回、運転についても触れたので参考までに↓
https://note.com/oshiruco_2018/n/n6c3c369cc0c9

価値観やスタイルが多様化して、人それぞれいろんな事情を抱えている現代。
地方での暮らし・大都市での暮らし、移住するか・しないか。それぞれメリットデメリットがありますが、自分にとってよりよい選択ができるようになるといいですね。


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