東証大引け 5日ぶり反落、利益確定売り 輸入コスト増懸念も重荷
11/17の東京株式市場で日経平均株価は5営業日ぶりに反落し、前日比119円79銭(0.40%)安の2万9688円33銭で終えた。前日までの4営業日で700円ほど上昇した後とあって、幅広い銘柄に利益確定の売りが出た。外国為替市場で円安・ドル高が進み、原材料の輸入コスト上昇が企業の業績を下押しするとの懸念も重荷だった。
外国為替市場で円相場は4年8カ月ぶりの円安・ドル高水準まで下落した。輸出関連銘柄の一部では支援材料として意識された半面、原材料などの輸入コストの増加が業績の悪化につながるとの懸念から、鉄鋼やガラス土石製品、パルプ・紙など素材関連や空運の売りにつながった。
午前に発表された9月の機械受注統計では、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比で0.0%減だった。QUICKがまとめた民間予測の中央値(1.8%増)を下回り、機械など設備投資関連の一部が下げた。アジア株式市場では香港のハンセン指数が軟調に推移し、国内の投資家心理を冷やした面もある。日経平均の下げ幅は180円を超える場面があった。
前日の米株式市場で主要3指数がそろって上昇したことを受け、朝方は買いが先行した。買い一巡後は、心理的な節目となる3万円が意識され、利益確定や戻り待ちの売りに押されたため、下落に転じた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに5営業日ぶりに反落。TOPIXは前日比12.49ポイント(0.61%)安の2038.34で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆7424億円。売買高は11億7339万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1706と、全体の約8割弱を占めた。値上がりは410、変わらずは67だった。
リクルートとファストリは下落した。ダイキンとKDDIも売られた。一方、東エレクとアドテストが上昇。日東電とスズキも買われた。
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