日経平均は449円高と大幅に3日続伸
10月11日後場の日経平均株価は前週末比449円26銭高の2万8498円20銭と大幅に3営業日続伸。朝方は、前週末の米国株安を受け、寄り付き直後に2万7893円32銭(前週末比155円62銭安)まで下落したが、その後は持ち直し、上げに転じた。円安歩調とともに先物買いを交えて上げ幅を拡大し、前場後半には2万8581円36銭(同532円42銭高)まで上昇する場面があった。中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の上げも支えとして意識された。買い一巡後は、利益確定売りに上値が重くなったが、下値も限定された。
東証1部の出来高は11億9417万株、売買代金は2兆7085兆億円。騰落銘柄数は値上がり1834銘柄、値下がり295銘柄、変わらず54銘柄。
市場からは「市場では、岸田首相の金融所得課税見直しの先送り発言が買い材料との指摘もあるが、10日に分かった話であり、ならば朝から高くても良かったはずだ。強いて言えば、円安歩調をにらんでの動きではないか。ただ、ボラティリティー(価格変動率)が高く、上にも下にも動きやすい面はある」(某証券アナリスト)との声が聞かれた。
業種別では、郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽<9107>、明治海<9115>などの海運株や、ANA<9202>、JAL<9201>などの空運株が上昇。INPEX<1605>、石油資源<1662>などの鉱業株も高く、トヨタ<7203>、日産自<7201>、三菱自<7211>などの輸送用機器株も買われた。AGC<5201>、日電硝子<5214>、太平洋セメ<5233>などのガラス土石株も堅調。ENEOS<5020>、出光興産<5019>、コスモエネH<5021>などの石油石炭製品株や、三井物産<8031>、三菱商<8058>、丸紅<8002>などの卸売株も値を上げた。
個別では、東京機<6335>、MSコンサル<6555>がストップ高となり、Sansan<4443>、EduLab<4427>、カーブスHD<7085>などの上げも目立った。半面、フリービット<3843>、ファーストブラザーズ<3454>、一蔵<6186>、ウイルプラス<3538>、ビジョン<9416>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が上昇した。
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