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異業種交流会に参加してみた2024年、冬
今年の1月末に、名古屋市商工会議所に加入した。
年に数回、異業種交流会が行われるとのこと。
今年度ラストの交流会は、2月27日である。
月末の超絶忙しい、しかも確定申告期間ドンピシャな素晴らしい日にち。
迷って迷って迷ったものの、参加してみることにした。
いざ、商工会議所へ
2月27日の名古屋の天気は快晴だったが、猛烈な風が吹いていた。
花粉症の私にとって、この強風は驚異だった。
「え〜もう行くのやめちゃおっかなぁ」
ハメハメハ大王よりも天候の変化に弱い私。
でも、せっかくの機会だし申し込んだのだから…と自分を奮い立たせる。
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お化粧して身なりを整え、いざ出陣。地下鉄東山線の伏見駅まで向かう。
商工会議所には、開始時刻よりも30分ほど早く着いたので、ロビーで待機。
初めての交流会なので、何だか落ち着かない。
執筆中のブログの構成をプリントアウトしてきたので、赤ペンで修正していた。
警備員の目線が気になったが、気にしない(気にしなさい)。
開始時刻まであと10分になった頃、階段で会場まで向かう。
入口で受付を済ませ、名札をかける。
おおしまはなと書かれた、白い名札だ。
サービス業は白、販売は青、製造は緑、卸売業は黄色と、業種ごとで色が分けられている。
会場に入ると、椅子が所狭しと並べられていた。
パイプイスの上には、青い封筒が置かれている。
中を開けてみると今日の講義のレジュメと、参加者名簿、広告が入っていた。
やはり目が行くのは名簿だ。
どんな人が来ているんだろう…興味津々で見てみる。
割合としては圧倒的にサービス業が多い。
おおよそ、5割。
販売業の参加者を見てみると、超巨大デパートの名前が!
参加者は中小企業ばかりだと勝手に思い込んでいたので、思わず驚いた。
しかもそのデパート以外の参加者も、会社の社長やら代表取締役やら、なんだかすんごい肩書きの人ばかり。
あれ?これ、やっちゃったかな?
個人事業主なんて、私だけじゃなかろうか。
そんな不安が頭をよぎる。
再び名簿に目を通す。
会社の人なら肩書きがあるので、ない人は、多分個人事業主なのではと推測する。
肩書きがない人は、全体の2割ほどかな。
仲間がいるんだから大丈夫…と、自分に言い聞かせた。
講演会開始
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定刻になり、講演会が始まった。
名古屋市商工会議所は、若鯱会という50歳以下の人が入れる部会がある。
講演会の内容は、主に若鯱会の紹介だった。
また、異業種交流会を有意義に使うコツもお話しされていたので、簡単にまとめておく。
営業はするな!
忙しい中でも時間を見つけて参加することで、自分の顔を覚えてもらえる
共通点探しで話しかけよう
目的を持って参加しよう
初めて異業種交流会に参加した私には、勉強になるお話しだった。
忘れないよう、必死にメモをとったが、周りを見渡すと誰もペンを動かしていない。
余裕な顔つきでお話を聞いている人が、ほとんどだった。
他の人は、交流会に慣れているのだろうか。
交流会開始
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講演会が終わると、待ちに待った交流会である。
みんな椅子から立ち上がり、会場の後ろの方に集まった。
そこで司会役の人が一言。
「これから3社様、前へ出てきて会社アピールをしていただきます。時間は2分。クジで決めますのでよろしくお願いします」
えっ。
聞いてないよー!
なんと、今回初の取り組みらしい。なぜよりによって、今回…。
いきなり大勢の前でアピールしろと言われても困る…。気持ちもアピールポイントも用意してきていない。
人前で話すことに慣れている人は、大丈夫だろう。
ところが私は人前で話すのが大の苦手。
当たったらどうしようと、ひとり心臓がバクバクしていた。
ただ、3社なので確率はかなり低いはず。
当たるな当たるな当たるな…
心の中で神と仏に祈った。
幸いにも、白の7番(私)は当たらなかった。
でも、これから営業力をつけていきたいなら、こういった場面にも慣れる必要があるのだろう。
いかに相手にわかりやすく説明するかは、営業の基本だもんね。
3社のアピール終了後は、それぞれ名刺交換タイム。
みんなこれを目的に来ているはず。
司会の人が「では交流して下さ〜い」というと、みんな一斉に名刺を取り出し、近くにいた人と交換し始めた。
え?え?え?
一歩タイミングを逃した私は、周りの人と名刺交換ができなかった。
みんな周りはカップルになっている。
私1人がはぐれものになっていた。
あ、コレ、やっちゃったかな。(2回目)
そう思っていたら、少し離れたところで、ある男性が手持ち無沙汰にしているではないか!
私の目線は彼にロックオン!
すると彼は私の視線に気づき、2人は自然と近づきあう。
※これは異業種交流会です。
「はじめまして〜」
初老のライターがヘラヘラと笑いながら、男性に近づく異様な光景。
お互い名刺交換をし、会話がはじまる。
その方はカメラマンだった。
取材現場で、ライターとお仕事をすることもあるのだと教えてくれた。私に話を合わせるため、気を遣ってくださったのだろうと思うと、少し感動してしまった。
私もいつか宣材写真をお願いしたいと思っていて…、などと話は盛り上がった。
やはり共通の話題があるといい。
今後ともよろしくお願いします、と言い、2人は別れた。
さて。また1人である。
さよならした後がツライ。
迷子の子猫のようにキョロキョロしていたら、向こうのほうから女性が声をかけてくれた。
「何だか不安そうにしてらしたから…」と。
初対面で気を使わせてしまったようだ。
彼女は輸入の家具販売をされており、私の業務内容を丁寧に聞いてくれる方だった。
ホームページやカタログの言葉がうまく作れないんですよねーと、こちらに話を合わせてくださった。
何らかの形でお力になれたらうれしいなと思った。
次にお話ししたのは、デパートのイベントで使う冷蔵庫を作っていらっしゃる会社の、男性2人組だった。
ライター業務を説明したら、「どのような業務をされているんですか?」と聞かれた。
あ、そうか。
私は説明した気になっていたけど、じゃあ結局何ができるの?ってところが伝わっていなかったんだと思った。
取材する→だからなに?
SEO記事をかける→だからどんなメリットがあるの?
相手からしたら、こんな感じだよね。
ここをしっかりと、短時間でわかりやすく伝えられるようにしなきゃいけない。
この方たちの会話のおかげで、大切なことに気づけた。
20分で早退
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交流会は1時間行われたが、私は子どものお迎えがあったので、実質名刺交換ができたのは20分程度だった。短い時間の中で交流できたのは6人。
実は今回、交流会を経験したある先輩ライターから、営業するつもりで行かないほうがいいとアドバイスを受けた。
確かに初対面の人にいきなり営業されても困ってしまう。
実際に、今回1人だけ、営業っぽい関わり方をしてきた人がいた。
申し訳ないが、やっぱり、いい印象は持てなかった。
印象がいいなと感じたのは、こちらの話に興味を持ってくれた方だ。
話を聞いてくれるから、こちらも相手を知りたいと思うし、お互いに気持ちよく名刺交換できたのではないだろうか。
自分がやっている事業内容を簡潔に話すこと。
あとは相手の話を聞く。
やっぱりこれが大切だよなーと、帰りの地下鉄の中で思った。
初めての異業種交流会を終えて
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初の異業種交流会は、実質20分で終わった。
何か爪痕を残せたわけでもないし、仕事に繋がったわけでもない。
しかし、色々と勉強になった。初めての交流会は、営業というよりも、横のつながりを持つための、種まきの場として利用するといいのかもしれない。
あと、自分の事業内容を簡潔に説明できるようにしておくことが大事。
これは、私のライティングの師匠からいただいたアドバイスなのだが、ライターという、いまいち何をやっているかわかりにくい職業は、具体的に「プレスリリース書きます」「キンドル書きます」など、できることを具体的に伝えられるとよいとのこと。
もし、会社のPRのクジが当たったときに備えて、2分用のプレゼンカンペを用意しておくとさらにいいのかもしれない…。