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2024年の紅白歌合戦でB'zに心奪われた話

2024年の紅白歌合戦は、私史上最高の回だった。
魂がふるえる感覚を味わった。

これまではバラエティ番組を見て、笑いながら年越しをしていたのだが、少し飽きてしまった。
原点回帰じゃないけれど、紅白を見るようになったのは3〜4年ほど前。

新しい歌手も、昔から活躍している歌手も同じ舞台で歌う紅白。
まさに一年の終わりにふさわしい、最高の演出ばかりで圧巻だ。
20年くらい前は、豪華衣装で競ったり派手な演出で歌ったりしていた歌手もいたが、ここ数年では見られなくなった。
娯楽が少なかった子ども時代には、「衣装の派手さ」もエンターテイメントの一つとして話題になっていたけれど、今の時代はもっと別なものが求められるのだろうね。
小林幸子さんや美川憲一さんの衣装対決、懐かしいな。

前書きが長くなったが、2024年の紅白で最も心に刺さったステージについて、超かたよった目線で、思いのままにつづっていこうと思う。
よろしければ、お付き合いください。

🎸🎸🎸

今回の紅白の目玉は、なんと言ってもB'zだ。
40代・50代にとって、雲の上の歌手のような存在、B'z。
今年の朝ドラの主題歌を提供している。
その流れで、なんと2024年紅白初出場(これもびっくりよね)だったらしい。

dボタンで、歌の順番を確認し、B'zは絶対見ようとテレビの前でスタンバっていた私。
夜になると、冷え込んで寒い。寝室から持ってきた毛布にくるまりながら、横になって見ていた。
普段は10時前に寝ることも多いので、B'zの順番を迎える頃には眠気が襲ってきていた。

B'zの番がやってきた。
特設ステージに二人が立つ。朝ドラの主題歌の演奏が始まる。
めっちゃカッコいいぜ……。二人とも60代だなんて、信じられない。
稲葉さんの声も圧倒的だし、松本さんのギターもすごすぎる(←ごめんなさい。すごすぎて言葉が見つからない)。
曲を聴いていると、青春時代が頭の中で蘇ってくるようだった。
ただ、新しい曲なので、何回も聴いている曲ではない。
90年代に聴きまくっていた民としては「いい曲だわ…」ぐらいの感想だった。

曲を終えて、二人が去る。
ステージを降りて、てくてくと歩き出し、画面の方へ向かってくる。
二人がフレームアウトしたと思ったら、NHKホールに画面が切り替わり、会場は暗くなっていた。
ステージには、うっすらと「B'z」のオブジェ(?)が。

🎸🎸🎸

「え?何?」
司会も会場の人も驚いている中、曲のイントロが流れだす。
美しいバイオリンの音色がしっとりと奏でる、少し寂しげなメロディー。
もちろん、この曲は知っている。

「LOVE PHANTOM」だ!

この頃、私の眠気は吹き飛んでいた。
NHKホールに、二人が登場する。
まさか「LOVE PHANTOM」が聴けるなんて!
(B'zの曲の中でも、ベスト3に入るくらい好きな曲なんです)

暗闇の中、松本さんがギターを奏でる。
稲葉さんが手を振り上げながら、遅れて舞台袖から登場する。
その姿を見て、私は思わず……。

うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!(心と実際の叫び)」

「まさかまさか!」と隣で眠そうな子どもの肩を、ゆっさゆっさと揺らす。
B'zを知らない子どもは、なんのこっちゃという顔をしている。
ふん。
すました顔をしていられるのもいまのうちよ。
B'zのステージを見て、驚くがいい!
わけのわからないマウントをとっているうちに、曲が始まった。

🎸🎸🎸

稲葉さんが歌い出したとき、あれ?と思った。
声量は変わらないのに、声が小さかったのだ。
マイクの故障?と思っていたら、「交差点わたる」のあたりで、通常のボリュームに戻っていたのでほっとした。

その後、アナウンサーから「音響に不具合がありました」という説明があった。Twitterを見たら、トラブルに気づかなかった人も少なくない。
それだけ、稲葉さんの声がすごいのだ(←ごめんなさい。すごすぎて言葉g)。
音響トラブルを吹き飛ばすほどの声を持っているのだ。
ますます、すご(略)。

「LOVE PHANTOM」の後には「ultra soul」が始まった。
ああっ!どれだけサービスすれば気がすむのよっ。

「ultra soul」は、私の子どもも知っている。
Adoの「唱」で「なーなーなななーな」と子どもが歌うたびに、私が「ウルトラソウッ」と合いの手を入れていたからだろう。
無意識にB'zの英才教育を行ってしまっていたようだ。

「ultra soul」は子どもも一緒に「ウルトラソウッ」を叫んでいた。
よしよし、教育の賜物だ。
私は眠気を完全に頭の外へ追いやり、B'zのステージに釘付けになっていた。

最後は「ウルトラソウッ」の3連続で終了。
私も会場で一緒に飛び跳ねたかったな。

🎸🎸🎸

B'zのお二人は、すでに60代だそうだ。
こんなにもかっこいい60代がいるのかと、ステージを見ながら涙が出そうになった。
年齢ってなんなんだろう。
年をとる=老いる=デメリットという方程式が、今はもう成り立たない。
経年は、もちろん避けては通れないけれど、必ずしもマイナスなことだけではないと思う。
年齢を理由に「できない」と言う時代ではないのではないだろうか。
2人を見て、心からそう思った。

2023年の紅白では、郷ひろみさんのステージも素晴らしかった。彼も年齢を言い訳に利用していない。
(↓さらっとですが、こちらの記事で紹介しています。)

今年の紅白では、思いがけず青春時代の曲を聴くことになった。
歌い手は私と同じだけの年を重ねているはずなのに、声もメロディーも色褪せることなく輝いていた。
稲葉さんの笑顔には、しわが刻まれていた。いい年の取り方をされていると思う。当時も素敵だったけれど、今はさらにカッコよくなっている。
いつまでも憧れだ。

🎸🎸🎸

2024年の年末も、紅白から元気をもらえた。
視聴率がーとか、歌手が集まらないーとか、いろいろと言われているけれど、私は好きですぞ!
これからもいい企画で、年越しを盛り上げてもらいたい。

最後になりましたが、あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。


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