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映画鑑賞記録009「ストップモーション」
2023年 / イギリス
監督・脚本 / ロバート・モーガン
(今回から冒頭に製作年と監督を入れます、鑑賞記録らしく!)
ストップモーションアニメーターのレジェンド、スザンヌを母に持つエラは、高齢となり手をうまく動かせない母に変わり、厳しい指示に従い映画の完成目指して地道な作業を続ける日々。
食事や身の回りの世話も彼女の仕事、束の間のデートさえ短時間で切り上げ、プライベートなどありません。
そんな娘を「パペットちゃん」と呼ぶ支配的な母親に嫌悪感を抱くものの、エラにはどうやらクリエイティブな才能はなさそうなのもなんともなところ。
母に対抗して別プランを提案するかと思いきや、ノープラン、うむむ。
そんなエラを演じるのは、あれ?どこかで見た顔…先日鑑賞した「スピーク・ノー・イーブル 異常な家族」に出演したアシュリン・フランチオージ、この人はエキセントリックな役が似合うのかしら?
ある日、母スザンヌが脳卒中で倒れ、昏睡状態に。
エラは殺風景なアパートを作業場に移して映画制作を続ける中、どこからともなく少女が現れ、エラに映画のストーリーについてアドバイス開始。
この少女が何者か、アパートに住まう亡霊?彼女の自信のなさが生み出したもう一人の自分??最後まで私は分かりませんでした。
首を絞めても死なないので、この世のものではないみたい。
少女の提案はストーリーは“灰男”なのだけど、材料がまたすごい!そこからの連続スプラッターは、「え!こういう映画だったの」ってちょっと意外でしたが、エラが創作と現実の境界がつかなくなっていく様子は、私もものを作る人なので、苦しかったな。
エラと同じ苦しみはクリエーターは経験すると思います。
「生み出す」「作り続ける」
楽しくもあるけれど、苦しみも伴い、自分と作品の境界が時に曖昧になる危険を孕む仕事、私も自分の内面をテーマに個展をやったことがありますが、自らを削って塗った作品は、描き手と見る側のシンパシーを起こす点では手応えを得られたものの、削った部分が修復されるまでに時間を要した経験があります。
やったからこそ自分を縛る様々なものから解放された面もありますが、二度とやりたくないほど削れちゃいました。
だから、エラが自ら棺桶に入るシーンは直視できませんでしたよ、とほほ。
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