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テクニックやノウハウがあれば人の話を聞けるのか

傾聴・コーチング・カウンセリング、人の話を聞くノウハウやテクニックはたくさんあって、いまそうしたものが人気です。
でも、ノウハウやテクニックを身に付ければ人の話が聞けるのかといえば、そういうわけでもなさそうです。


「いかにも」な話を聞く態度に辟易

あぁ、きっとこの人は、どんな話をしてもこんな感じで受容的に繰り返しうなづきながら、人の話を聞くんだろうな──僕には、冷めた気持ちでそう感じた経験があります。話を聞く技術を学んだという人と改まった話をするときに、たまに起こる悲劇です。

話していて感じるのは、生身の「その人」ではなく、「手法」に向かって話をしているような空虚さがあります。

受容と共感みたいな聞き方の是非はともかく、話を聞くための手法というものの存在意義は、もちろんありますよ。選択された手法が間違っているとも限りません。でも、こうしたコミュニケーションの深い断絶が起こるのは、テクニックの「使用者」に問題があるからでしょう。

そもそも自分で自分の話を聞いている?

話し手に心を開いてもらうために、何が出来るでしょうか。それは、聞き手が心を開くことです。でも、人はいつでもどこでもだれといても、すぐに心を開けるとは限りません。

特に、自分自身の本当のところに向き合うことから目を背けたい時などは、心を開けば避けていた問題に直面してしまいますから、それが難しくなります。そういう状態の人が上辺のテクニックを駆使したところで、「白々しい人」であることに変わりはありません。

人の話を深く聞こうと思うのならば、まずは自分自身の内なる声、正直な本当の気持ちに向き合っている必要があります。そうした正直さは、テクニックではなく、生き方によって保たれます。

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長田英史(おさだてるちか) / NOT SHIP
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