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小学校での「あだ名禁止」をどう思う?
いじめにつながる場合がるということで、あだ名を禁止にする小学校が出てきているという記事を読みました。あなたはどう思いますか?
あだ名ではなく「さん付け」で
企業でも、役職ではなくさん付けで呼ぶルールを持っているところがありますが、今回は小学校の話です。あだ名を禁止して、さん付けで呼び合うようにする指導をしてるとのこと。まだ新しい取り組みのせいか、しっかりした統計を見つけられなかったのですが、一定の成果が上がっているようです。
成果とはもちろん、いじめが減ることです。
僕も子どもの頃、不本意なあだ名で呼ばれて嫌な思いをした経験があります。一方で、親しみを込めてあだ名で呼び合う親密さも経験しました。stand.fmでも同じ話題で話しましたが、色々な意見がありました。
親密さはちょっと減りそう
子ども同士で「◯◯さん」と呼び合うと、ちょっと距離がある感じがします。でも、これこそいじめのトリガーを摘むことにつながるのでしょう。
子ども同士に少し精神的な距離を取らせて、お互いに深入りしない感じにする。また、お互いに「◯◯さん」と呼び合うことで、精神的な対等性が担保される。いじめのトリガーになり得る「あだ名」があるより、いじめが減るということは、想像出来ます。
一方で、親密さはちょっと減るかもしれません。こういうことは「選択」なので、何かを選べば、何かを諦めることになります。
小学校に全てを任せるのは無理
「いじめほどつらいことはない!あだ名なんて禁止でいい」
「あだ名で呼び合う親密さがなくなるのは問題がある」
賛否あるだろうなと思います。僕は、要するに「小学校にどこからどこまでを求めるのか」という問題だと考えています。
例えば「しつけ」があります。学習指導要領の外側にある様々なことまで、「学校でしっかり指導してほしい」という声があります。そういう要望を出すならば、それが可能な学校に、学校の外側からしていかなくてはなりません。
教員の質を問うだけでなく、人数を確保することも必要です。また、通常の学習指導より幅広い内容を求めるなら、教員以外の専門職、父母、そしていままで学校とかかわりのなかった人たちの協力も必要になるでしょう。
異年齢集団でのあだ名
ちなみに、異年齢の子どもたちが集団をつくってあそんだり活動したりする場では、あだ名で呼び合うことが「年齢が違う」という距離を縮めて、場の豊かにする場合があります。
れんげ舎が開いている場も子どもたちはあだ名で呼び合いますが、それは自然発生的なあだ名ではなく「あだ名つけ」をして、決められたあだ名です。
本人の希望もありますが、「みんなに付けてもらう」という楽しさや嬉しさもあります。工夫しているのは、最終的な選択権を本人が持っていて、自分で決められることです。
印象で良い・悪いとジャッジせず、さらに良い工夫がないか、考えることが大切ですね。
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