所有が人を弱くする
お金があれば、好きなモノをたくさん買えるし、買ったモノで自分を守ることだって出来ますよね。でも、そうやって所有することで、かえって自分が弱くなる側面もあります。
所有するものを大切に選ぶ方です
モノを購入する際には、大切に選ぶ方です。購入しても粗末に扱うようなモノは、出来るだけ持ちたくありません。粗末に扱うモノに囲まれていると、なんだか自分まで粗末に扱ってしまいそうだからです。
しっかりエネルギーを込めて選んだモノとは、選んだ時点で関係性が出来上がります。包装紙をとっておいたりはしませんが、丁寧に開封して、「モノを迎える」という感覚を忘れないようにしています。
そうやって丁寧にモノが揃っていくことを、僕自身は好ましく思っています。それでも、よく言われるように、モノというのは知らぬ間に増えてしまうところがあって、そうして増えたものを贅肉のように感じることもあります。
モノがあるのに弱くなるパターン
アウトドアで活動していると、必要なモノと不要なモノが、はっきり分かります。
例えば、キャンプに行って火を扱うなら、「軍手」があると便利です。火でもトゲの刺さりそうな薪でも、気にせず扱えますので、強くなれます。それでは、海水浴場に「水中で撮影出来るカメラ」があったとしたら、どうでしょうか?
“映える”写真が撮れそうですが、両手を使って岩場に登ったり、子どもたちの安全(れんげ舎では子どもたちの活動の場づくりをしているので、よくあるパターンなのです)を確保しながら泳ぐとなると、ちょっと邪魔になりそうです。一度、岸まで置きにいくのも手間だし、子どもから離れるのも気がかりだし、明らかに弱くなります。
さらに、そのカメラがすごく高価で、しかもピカピカでかつ傷がつきやすかったりしたら、それを失わないことにさらにエネルギーを使ってしまいそうです。
所有することで、今度はそれをキープすることにエネルギーを使うようになると、モノが主体になってしまいそうです。所有したつもりが所有されてしまっては、意味がありませんよね。
自分が主体となり、目の前の瞬間を味わい楽しむことを、もっと大切にしたいと思います。