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すべては「繊細に感じ取る」ことから始まる

頭を使って「考える」ことと、身体を使って「感じる」ことと、どちらが得意ですか? いまの日本社会は「考える」ことが優位で、「感じる」ことを忘れてしまったようなところもありますが、何かが本当に始まるためには、「繊細に感じ取る」ことが必要です。

何かを成し遂げるために考える

何かを成し遂げたいなら、それをどのように成し遂げればいいのか考えますよね。勉強をして知識を仕入れたり、計画を立てたり、考えるべきことはたくさんあります。

でも、「何を成し遂げたいのか」は、どのように決めればいいのでしょうか?

どのように目的に辿り着くのかは「考える」ことが重要です。でも、どこを目的地にするのかを見定めるのは、「感じる」ことが必要になります。海や山へ行きたい理由を考えてひねり出すことが出来たとしても、それは「見せかけの答え」ですよね。本当の理由は「行きたいから」だと思うのです。

感じることで自分と出会える

「感じる」ことと「考える」ことの区別が曖昧な人もいるでしょう。

【感じること】
・喜怒哀楽や、言葉にならない微妙な感情
・五感
・快─不快のものさし

【考えること】
・論理的思考や比較
・意志決定
・善─悪のものさし

すごくざっくり分けるとこんな感じです。それで、ここがとても重要なポイントなのですが、感じる内容は自分で選べないのに対して、考えることの内容は自分で選べるという性質があります。

感じることから始める自分のストーリー

「こうすべきだ」とか「普通はこうする」みたいなことで、自分の「目的地」を決めても、それが「行きたいところ」だとは限りません。前者は考えたことの産物で、後者は感じたことの産物だからです。

まして、常識や社会通念に照らして妥当なものを選ぶというような曖昧な態度なら、そこには「自分の考え」というものさえ存在していません。流されているだけです。

どこに行きたいのかは、感じることで見定める。そこに辿り着く方法は考えることで計画する。感じることと考えることを組み合わせることで、自分らしいストーリーを紡げます。繊細に自分自身の感じていることに注意を向けることは、そのための第一歩になります。

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長田英史(おさだてるちか) / NOT SHIP
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