考えすぎれば毒になる
「よく考えることが大切」と言われていますが、本当にそうでしょうか?
考えても答えが出ないことや、行動した後に考えるべきこともたくさんあります。そういう考えても意味のないことを考え続けてしまうと、それがその人にとって毒となってしまうことがあります。
あなたは考える派? それとも感じる派?
あなたは、よく考えるタイプですか?それとも直感的に動くタイプ?
僕は、決してバランスの良い人間ではないのですが、どちらも当てはまることがあります。シチュエーションもありますけど、結構コンディションの影響も受けちゃいます。特に「考え過ぎる」というモードに入ってしまうときは、自分でも「あ、これ良くないやつ…!」と警戒しています。
なぜかというと、考え過ぎるとろくなことがないからです。
「よく考える」と「考え過ぎる」の違い
「よく考える」のと「考え過ぎる」の違いを説明できますか?
「よく考える」というのは、少ししか考えないで出した結論より、もっとよく考えて出した結論の方が、明らかに優れている場合です。「もっとよく考えなさい!」と大人が子どもを叱るような場合は、大抵このケースですよね。
それでは「考え過ぎる」というのは、どういうことでしょうか?
それは、それ以上考えてもよりよい結論を導けないのに、考えることを続けてしまう場合です。例えば、明日は晴れるだろうか、雨が降るだろうかということは、天気予報を調べたら、もうそれ以上はどうにもなりません。天候の変化に対応するために、帽子や折りたたみ傘を用意するくらいで、それ以上はどうにもなりません。
それでも「考え過ぎる」というモードに人が入ってしまうのは、天気や相手の反応など、自分ではコントロールできないことに対して不安に飲み込まれて、堂々めぐりをしたり、不安や問題を細分化したりするからです。
まずはやってみて、結果に応じて次の一歩を
たとえどんなに良いアイデアでも、必ず不安要素があります。事前に準備したり対策したりして解消できる不安もありますが、やってみなくては分からないことだってたくさんあります。多くのことがそうですよね?
存在しえない「ゼロリスク」「不安ゼロ」「完璧な計画」を求めて考え続ければ、エネルギーはどんどん落ちていきます。なぜって、成果が挙がらないからです。考え過ぎれば、どんなに楽しい計画でも、ネガティブなエネルギーが増えていきます。
やるぞと決めてある程度まで考えたら、やってみる。やってみたら、結果に直面して、また考えることになるのです。頭のなかという自分ワールドでアイデアを腐らせるのと違って、現実世界とやりとりしながら考えるのは、常に生産的です。失敗にだって価値があるのは、この領域です。
世の中、「ちゃんと考えろ」みたいなことを言われることが多いですが、考えても分からないことには、「まずやってみろ」が正解です。ちなみに、やらないなら、やらないと決めて考えることをやめるのも、意外に大切です。