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大切な人とは会って話そう

人間関係は、その人と共にした時間に更新されていきます。それでは、会わない間は以前の状態で保存されるかというと、そうではありません。生きることは変わること。相手も自分も変化すれば、関係性だって変化します。でも、だからこそ、大切な人とは会って話したいと思うのです。

コロナで人と会いにくい社会に

コロナ禍になり、人と会いにくい社会になりました。気軽に「会って話そうよ」と言えない社会って、いままでなかったですよね。忙しいとか病み上がりだとか、相手の個人的な事情に対して遠慮することはあっても、社会状況から会うことを控えるというのは、あまりないことでした。

だから、大切な人と会えていない人、すごく多いと思うんです。

仲良くしていて心通う友人だと思っていた人と、数年ぶりに会ったとします。会わなかった時間がふっ飛ぶようにすぐに笑い合えることもあれば、「あれ…?」という拭いがたい違和感を覚える場合もあります。

人は生き方がつくりますから、会わない時間にどう生きてきたのかが、表現・表出されます。好ましいかどうかはともかくとして、変化があって当然です。

会わない相手へのイメージが変わる場合も

一方で、実際に会えば同じように話せる相手であるにもかかわらず、会わない時間が長く続くと、相手へのイメージ(自分のなかの相手)が変化していくことがあります。

いまはSNSがありますから、相手の一面を一方的に知ることも多いでしょう。それが距離を縮める場合もありますが、逆の場合もありますよね。SNSって、人のある面だけが肥大して表現される傾向がありますからね。

SNSを利用していない場合でも、こちら側の変化(例えば、自信を失っているとか)があると、それだけで相手の印象が変わることもあります。そして、勝手に相手との間に距離を感じて、下手をすると悪い印象を抱いて、なんとなく連絡を取るのをやめてしまう──ただ、現実は別かもしれません。

会って話さないと分からないことが必ずある

僕は、人には会って話してみないと分からないことが必ずあると思います。

現実の相手ではなく、自分のなかの相手が変化する。
同じことが、相手にも起こっているかもしれません。

そんな状態でコロナなどもあり会えない時間が続けば、イメージと現実の落差は広がります。少なくとも、そういうことが起こり得ます。

久しぶりに会った大切な人は、もう大切だとは思えないような人に変わってしまっているかもしれません。でも、変わらずつながれるかもしれないし、変化も含めて新しい出会いを楽しめるかもしれません。

大切な人には、会って話したい。やっぱりそう思います。

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長田英史(おさだてるちか) / NOT SHIP
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