「家族」はどんどん幻想になる
20代女性のおよそ5割、20代男性のおよそ7割が「恋人や配偶者がいない」と回答しました。内閣府の令和4年版の『男女共同参画白書』での統計です。30代の男女ともに4人に1人が「結婚願望なし」とも回答しており、「家族が基本」「家族が一番大事」という類の考え方とは、大きくかけ離れた現実が明らかになりました。
デートしたことがない大人は大勢いる
同白書によると、「デート経験なし」と答えた独身の20代男性はおよそ40%、20代女性はおよそ25%とのことでした。これって、
「今夜はクリスマスイブだから、若い子たちはみんなデートしているんだろうな…」
そんな風に考える人がいたら、だいぶ時代遅れだということですよね。「若者観」も昭和や平成のそれとは、大きく変わってきているということです。それはつまり、恋愛して結婚し、やがて子どもをつくって一人前──というような考え方と、現実は激しく乖離しているということを意味しています。
「家族が基本」という考え方から卒業するとき
「家族が基本であり、一番大切です」
こんな風に言う人って、いまでも大勢います。家族のことが大好きで、家族と一緒にいられることが幸せな人。そういう人が、何か間違っているとか、変わらなきゃいけないとか、そんなことありませんよね。当然です。そんな家族がいるなんて幸運です。
ただ、「誰でも家族を大事にすべき」というような、他人を巻き込むような話になってくると、話は変わってきます。何を大切にするのかは人それぞれだし、令和の現実を見れば、「家族が一番」というのはスタンダードでもなければマジョリティでもないからです。
新しい生き方、見つけよう!
だからといって、一人で孤独に生きていかなければならないとしたら、ちょっと辛いと思うんです。
でも、昭和的な家族は、古びたひとつの選択肢でしかありません。それなら、新しい家族、婚姻関係や血縁にこだわらない、別バージョンの家族(それを家族と呼ぶかどうかはともかく)を構想すべきタイミングです。
僕がVoicyでやっている「生き方開発lab」という番組のコンセプトは、このように変わりゆく世界で、自分らしく生きていくための「新しい生き方」を開発することです。新しく始めたメルマガ『冒険と灯台』も、僕自身、新しい生き方を必要としている当事者として、同じように生き方を模索する人たちとつながりたくて出しています。
変化ってちょっと怖いこともあるけれど、自分らしく楽しくやっていけたらいいですね。