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友達・恋人・家族…関係性に名前は必要?

「ねぇ、私たちって付き合ってるんだよね?」

相手と自分との関係性が「恋人」なのかどうかを問うための言葉です。関係性の名前がつくと、安心出来るという人もいるでしょう。でも、無理に名前をつけてしまうと、窮屈に感じたり実際とのズレが生じたりすることもあるはずです。

定義は曖昧だけど名称はある

例えば「友達」って何でしょうか。

すごく身近でありきたりな言葉ですが、「友達」を定義するのって意外に難しいと思うんです。知り合いと友達、友達と親友、友達と仲間、どれも線引きがけっこう微妙です。こちらは友達だと思っていても相手はそう思っていないこともあるでしょう。

先ほどの「付き合ってるんだよね?」も恋人関係であることを確認する一言ですが、「付き合っているよ、恋人どうしだよ」と言われて、得られるものってなんでしょうか…。

定義が曖昧なのに関係性に名前をつけてカテゴライズし、そのどれかに自分たちをはめ込もうとする。僕にはあまりメリットが理解出来ないのですが、どうでしょうか。

家族の定義も再考が迫られている

いま一番揺らいでいる関係性って、僕は「家族」だと考えています。結婚しない人、子どもをつくらない人が増えて、日本社会の基礎単位のように捉えられてきた「家族」という関係性は、大きな変革期を迎えています。

家族こそ、問答無用で「家族が一番大切だよね?」みたいな価値観の押しつけが平然と行われてきていますが、家族が一番大事な人もいれば、そうでない人もいるのは当たり前です。

「生き方開発lab」でも、「オルタナティヴ家族」というテーマを掲げて、従来の家族や家族制度を精査し、新しい可能性がないのか研究・開発をしています。友達、恋人、家族…曖昧な定義のまま名前をつけて縛られるより、自分にとって必要な関係性をイメージし、それをつくっていく方がずっと創造的です。

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長田英史(おさだてるちか) / NOT SHIP
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