誰かと深夜にラーメンが食べたい
こんな事態になって今切望しているのは誰かと食べるラーメンだ。
私の中でラーメンは人と仲良くなれる1つのジンクスみたいになっている。
まずラーメンにはハズレがない。
「うまいものは糖と脂肪でできている」というような言葉があったけれど、ラーメンはこの要素を欠かさないので間違いがない。「実は〇〇料理は苦手で…」ということが起こりにくい。(勿論ラーメンの美味しさの要素はそれだけではない。)
「何系の気分?豚骨?醤油?」などと、自分の手札から相手の気分に合わせてご提案させていただくのも距離を近づける楽しい一つの手段。
次に楽に切り上げることができる。
ラーメンならさくっと食事を終わらせても不自然ではないので、万が一話が盛り上がらなくてもいい塩梅で終わらせることができる。
「話を繋いで頑張って場を保った気まずい思い出」となる可能性が極めて低い。これはたとえ楽しい食事の場をご用意しようと思っていたとしても安心材料になる。
会社の人たちとご飯に行った時のことを思い出すと大体ラーメンだ。
そしてそれはどれも良い思い出である。(気まずくなってさくっと終わらせたものは無い)(何より、どれも美味しかった)
この前会社を辞めてしまった人との最後の挨拶も「またラーメン行きましょう」だった。
今度はあの人と食べたいな〜と思いながら、今日も深夜に1人インスタント麺をすするのでした。
コロナ渦になったばかりの時に書いた日記。
誰かと何かを食べた時の思い出ってすごく大事だと思う。ふとした瞬間に自分を支えてくれる。
吉本ばななさんの「満月 キッチン2」というお話で、主人公が、一緒に食事をした記憶が相手を支えてくれるよう願うシーンがとても好きだ。